東京ゲートブリッジ ライトアップ点灯式
NEXCO中日本 コミュニケーション・プラザ 川崎
旧中川の完成を祝う会
練馬区中村一、三丁目付近枝線工事
練馬区中村一、三丁目付近枝線工事
練馬区中村一、三丁目付近枝線は、練馬区の中村地区を浸水被害から守るために造られている下水道のトンネル。大雨の際に雨水を下水道へ流すことで、浸水被害を防ぎます。現在はどのような状態になっているのか、取材しました。

練馬区の中村地区・豊玉地区では、ゲリラ豪雨や台風による「浸水被害の軽減」を目的として、新しい下水道管がつくられています。
通りに沿った地下約15メートルでは、下水管で流しきれない大量の雨水を一時的に貯める、総延長約2.4kmの貯水管となるトンネルがつくられています。
完成すると25メートルプール62個分となる、2.5万トンの雨水を溜めることができます。雨水を取り込むマンホールが6箇所、下水管を点検するためのマンホールは2箇所、設置されることになります。
工事の拠点となる南蔵院の敷地の一部には以前、防音ハウスが設置されていました。
トンネルを掘り終えた今、防音ハウスは撤去されています。
トンネルを掘るためのシールドマシンや資材を地下へ搬入したり、掘り出した土砂を搬出していた「発進立坑」と呼ばれる坑口から、地下へと移動します。
地下約15メートルの途中まで、階段を下りていきます。
南蔵院から東方向には下流となる、「練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事」でつくられた延長1km、内径4メートルのトンネルがつくられました。現在はすでに共用されています。
南蔵院から西方向には上流となる、「練馬区中村一、三丁目付近枝線工事」でつくられた延長800メートル、内径3メートルのトンネルがつくられました。内径が1メートル違うのは、下流ほど多くの水が流れるためです。
地下約15メートルの途中まで、穴に設置されたハシゴを下りていきます。
下水道管の中に着きました。深さは15.29メートルとなります。東方向のトンネルは鉄製の扉で閉ざされ、入ることはできません。
西方向のトンネルは、シールド工事が終わり、資材や掘り出した土砂を運ぶ台車のための線路も撤去されていました。ここから約800メートルを歩いて進みます。
坑口から146.5メートルの位置に、雨水を取り込むためマンホールが設置される「割込立坑」があります。深さは14.2メートルとなります。
上を見上げると、大きな下水管が横切っていることを確認できます。下水管の一部に穴をあけ、あふれた雨水がトンネルに流れ込むことになります。

割込立坑は、ライナープレートと呼ばれるミルフィーユのような波付け加工された鋼板により構築されます。上部には、NTTの回線などさまざまなライフラインが埋設されている埋設銀座を見ることができます。
トンネルは、シールドマシンという円筒状の機械でつくられました。地面を掘り進めると同時に、「セグメント」と呼ばれるコンクリート製の部材で壁を組み立てることで、トンネルの形にしていきます。大きいセグメント4つと小さいセグメント1つを組み合わせると、1メートルのトンネルが完成します。
トンネル1メートルは、セグメントを組み合わせた1つのリング(R)で構成されます。坑口から200メートルの位置では200個目のリングとなるため、200Rと表記されています。
坑口から460メートルの位置となります。地上ではもっとも低く、大雨の際には多くの雨水が溜まる箇所となります。
ここにも割込立坑がつくられ、雨水を取り込むためマンホールが設置されます。深さは13.3メートルとなります。
トンネルは武蔵野レキ層という、水分を多く含んだ地層の中につくられています。セグメントの断面に貼られているゴムがそれぞれくっつくことにより、地中の土砂に含まれる水分がトンネルの中へ入ることを防ぎます。
さらに先へと進みます。坑口から700メートルの位置となります。
中村一丁目から中村三丁目までの793.5メートルを進み、シールドマシンが到着した「到着立坑」に着きました。深さは16.0メートルとなります。

地上にはマンホールが設置され、大雨の際には多くの雨水が流れ込みます。
到着立坑を、今度は上を目指して進みます。

大雨の際、多量の水が一気に地下へ流れると勢いで施設が壊れてしまう可能性があるため、地上から地下までは層で分けて水の勢いを減らします。
穴は2つあり、ひとつは雨水が流れ込み、もうひとつは下水管を点検するために使用されます。
見上げると、水が流れ込む穴を確認できます。

床には御影石が敷かれています。御影石は非常に硬く、水の落下によるダメージを防ぎます。
さらにハシゴを上ります。
設置されている穴には、格子状の蓋が取り付けられています。
穴は、人がなんとか通ることができる大きさです。

見下ろすと、水が流れるルートを見ることができます。
16メートル上りました。上部の蓋は道路に設置されたマンホールとなります。
道路には2つマンホールが設置されています。雨水を取り込むためのものと、下水管を点検するためのものです。
「練馬区中村一、三丁目付近枝線工事」の取材はここにて終了となります。
ゲリラ豪雨や台風による浸水被害。軽減に寄与する施設が活躍することを願います。
お忙し中、案内をしてくださいました鹿島建設の城野様、そして関係する方々へ、心より感謝を申し上げます。
公式:東京都下水道局
練馬区中村一、三丁目付近枝線工事 現場見学会
練馬区中村一、三丁目付近枝線工事は、練馬区の中村地区を浸水被害から守るために造られている下水道のトンネル工事。大雨の際に雨水を下水道へ流すことで、浸水被害を防ぎます。地域の方々を中心とした建設現場見学会が開催されました。

東京都下水道局では、雨期となる毎年6月を「浸水対策強化月間」と定めて、浸水に対する準備と下水道の役割についてPRするイベントを各所でおこなっています。東京都練馬区の「練馬区中村一、三丁目付近枝線工事現場」では、見学会が開催されました。
今回の工事範囲は総延長約2.4kmの全路線のうち、中村一丁目から中村三丁目まで豊中通りに沿った、793.5メートルの区間となります。工期は2010年(平成22年)6月から2013年(平成25年)1月までを予定しています。
見学会は、南蔵院という寺院の敷地の一部につくられた工事基地を入口として行われました。
周囲には、工事の概略がわかりやすく記された看板が掲示されています。
まずは、映像で工事の目的や流れを把握します。
練馬区中村地区・豊玉地区の「浸水被害の軽減」を図ることを目的に、新しい下水道管をつくります。
下水道管の築造後は、暫定的に雨水の貯留管として活用されます。下水道管の全路線が完成した後、雨水は既設下水管へと流されることになります。
2年前の2009年(平成21年)に見学した際には、今回の反対側となる位置の「練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事」が行われていました。
工事の現場を見るため、騒音低減を図るためにつくられた防音ハウスへと移動します。
防音ハウスは幅19.9メートル、奥行32.55メートル、高さ9.35メートルあります。
雨水浸透模型「浸透するぞー君」の実演が行われています。降った雨は、宅内雨水ますや公設雨水ますを通って下水道管へと流れます。これを宅内浸透ますや公設浸透ますへと替えることで、雨水の一部を土の中へ流すことができ、下水道への負担を減らすことができます。浸透ますへの切り替えをしてください、という模型です。
雨水流入模型「雨ますくん」の実演が行われています。路上に降った雨は、雨水ますから下水道管へと流れます。雨水ますが段差解消ブロックや落ち葉でふさがれてしまうと、雨水は流れず、浸水被害が発生してしまいます。雨水ますをふさがないでください、という模型です。
トンネルは、立坑(たてこう)と呼ばれる縦穴の底から、シールドマシンと呼ばれる円筒状の機械で横穴を掘り進めていきます。同時に、「セグメント」と呼ばれる部品を組み立てることで、トンネルの形にしていきます。大きいセグメント4つと小さいセグメント1つを組み合わせると、1メートルのトンネルが完成します。
セグメントの断面に貼られているゴムがそれぞれくっつくことにより、地中の土砂に含まれる水分がトンネルの中へ入ることを防ぎます。
掘られた土砂は、残土ピットで一時的に保管されます。バックボウというショベルカーでタンク車に移し替えられた後、神奈川県川崎市へと運ばれ処分されます。
地下を見下ろすことができる、材料搬入口です。
トンネルを掘るためのシールドマシンを入れた後、セグメントを搬入したり、掘り出した土砂を搬出するための縦穴となっています。
材料搬入口に設置された階段を使って地下へと下ります。
材料搬入口の幅は11.7メートル、深さは床までが13.39メートル、底までは15.29メートルあります。
地下約15メートルの地点まで下りました。
セグメントを搬入したり掘り出した土砂を搬出するための線路が敷かれています。
今回は、西の方角に向かって、工事が進められています。
南の方角には、下りてきた材料搬入口があります。
立坑揚重用バケットタンカが備わっています。救急の際に人を運びます。
2年前には、東の方角に向かって「練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事」が進められていました。
大きな鉄製の扉が設置されています。
中にはすでに雨水が貯められていて、入ることはできません。
扉を背にして、西の方角を見てみます。
工事が進められているトンネルを進みます。延長793.5メートル、内径3.0メートルとなります。扉がある反対側のトンネルの内径は4.0メートルとなっていて、1メートル太いのは、下手へ行くほど水の流れる量が増えていくためです。
坑口と呼ばれる、トンネルの入り口付近です。トンネルの先端となるシールドマシンまで歩いて進みます。
「メタン探知器」と「酸素探知器」が設置されています。地上での場所がわかる写真が用意されています。「5R」とは5リング目のセグメント、ということで、1リングは1メートルのため必然的に坑口から5メートルの位置、ということになります。

シールドマシンへ送られる、様々な資材が送られる管が設置されています。
トンネルに敷かれたレールの上には、「バッテリー機関車」と数台の「ズリ鋼車」が停まっています。レール巾は610ミリあります。
ズリ鋼車は、土砂を載せて材料搬入口まで移動した後、防音ハウスの天井に設置されている天井クレーンで地上まで持ち上げられます。
豊中通りに沿って、内径4.0メートルのトンネルがほぼ一直線に延びています。掘り終わると、雨水を取り込む下水管になります。総延長約2.4kmの全路線が完成すると、約25,000立法メートルの雨水を溜めることができます。
左側には、トンネルの奥へ新しい空気を送り込むための黄色い巨大な管が設置されています。
坑口から100メートルの位置となります。
100R、100リング目のセグメントということになります。
「坑内電話」が備わっています。
坑内電話番号表を見ると、すぐに必要な箇所へと通話できることがわかります。
コンクリート製のセグメントの中、いち部分だけ鋼鉄製になっている箇所があります。将来、地上から縦穴を掘ってつくったマンホールと連結する際に、作業をしやすくするため、鋼鉄製となっています。
総延長約2.4kmの全路線では、雨水を取り込むマンホールが6箇所、下水管を点検するためのマンホールが2箇所、設置される予定になっています。トンネルの工事とは異なり、マンホールは道路を掘って施工します。
坑口から200メートルの位置となります。
200R、200リング目のセグメントということになります。
坑口から300メートルの位置となります。
シールドマシンの後部にたどり着きました。
シールドマシンへ送られる様々な資材が送られる管が、ホースへつながれています。
シールドマシンを支援する後続台車が並んでいます。
シールドマシンで掘られて搬出された土砂は、上部よりズリ鋼車へと流されます。

地上の新しい空気は、巨大な管にてここまで送られてきます。
シールドマシンをコントロールする機器が備わっています。
シールドマシンの詳細が記されています。
シールドマシンは泥土圧式シールド機と呼ばれ、長さ約6メートル、高さ約3.5メートル、重さは約60トンあります。一日に約14メートル掘り進めることができます。
カッター部を回転させることで土砂を削り、スクリューコンベアで土砂を排出し、シールドジャッキでセグメントを反力にして機体を前に押し出し、エレクターでセグメントを組み立てるという4つの作業を、同時に行います。
「練馬区中村一、三丁目付近枝線工事 現場見学会」はここまでとなります。2011年(平成23年)6月17日現在で約438メートル掘り進んだとのことです。
練馬区中村一、三丁目付近枝線工事により、浸水被害が減ることを願います。
お忙し中、案内をしてくださいました東京都下水道局の方々へ、厚く御礼を申し上げます。
公式:東京都下水道局 参考:ラジエイト - 和田ポンプ施設見学会
和田ポンプ施設見学会
和田ポンプ施設は、神田川および善福寺川における、中野区本町から杉並区堀ノ内付近の浸水被害を軽減するために整備された施設。平成23年度「浸水対策強化月間」の一環として「和田ポンプ施設見学会」が開催されました。

東京都下水道局では、雨期となる毎年6月を「浸水対策強化月間」と定めて、浸水に対する準備と下水道の役割についてPRするイベントを各所でおこなっています。東京都杉並区の「和田ポンプ施設」では、見学会が開催されました。
大きな地図で見る
街が発展して、地面が土からアスファルトへと変わると、雨として降った多量の雨水は、地面へと染み込むことができず大挙して下水道へと流れ、河川(神田川)に放流されます。
ところが、和田弥生幹線のある地域一帯は比較的地盤が低く、豪雨の際に神田川の水位が上昇すると、地域に降った雨を河川に放流することが難しくなります。その結果、河川に放流できなくなった雨水は行き場をなくして街にあふれ、浸水被害を及ぼしてきました。
そこで、豪雨にて一定の量を超えた雨水は、下水道を経由して地下深くに造られた巨大な貯留管に貯められ、晴れた日に汲み上げられて下水道へと戻されて、落合水再生センターにて処理し河川に放流する仕組みがつくられました。この一連の役割を担うのがポンプ施設です。

配布資料より引用/クリックすると拡大します
過去、神田川や善福寺川の周辺の地域では、浸水戸数1,000戸を超えるような大きな浸水に見舞われていました。地下に下水道の巨大な貯留管「和田弥生幹線(わだやよいかんせん)」と2ヵ所のポンプ施設「和田ポンプ施設」「弥生ポンプ施設」、全長4.7kmにもなる6本の集中管と39箇所の分水人孔が設けられることにより、周辺の浸水被害は大きく軽減することとなります。
和田ポンプ施設より少し離れた環状七号線の地下には、河川の貯留施設「環状七号線地下調節池(かんじょうななごうせんちかちょうせついけ)」があり、「善福寺川取水施設」「神田川取水施設」などによって浸水被害を軽減しています。

配布資料より引用/クリックすると拡大します
和田弥生幹線:低地に溜まる雨水を貯めて浸水を防止
環状七号線地下調節池:河川があふれる前に水を貯めて浸水を防止
和田弥生幹線と環状七号線地下調節池はアプローチが異なり、接続していません。
2007年(平成19年)3月に完成した和田ポンプ施設は、神田川と善福寺川の合流個所の付近に設けられています。見学会が開催され、自由に施設を見ることができます。
施設に入ると、パネルや映像などで、概要を知ることができます。
和田弥生幹線分水システム模型が展示され、実際の水を使って施設の説明を受けることができます。
下水に流入した雨水の一部は、各所にある分水人孔から張り巡らされた集中管を経由して集められ、ドロップシャフトを使い地下約50メートルにある集水人孔まで流れ落ちて、連絡管を通り、貯留管となる和田弥生幹線へと流されます。水が落下するエネルギーによる騒音を防ぐため、また、威力で施設が壊れることがないよう、回転させながら水を下まで落とし込む「ドロップシャフト」という方式が採用されています。
10時30分から14時までの間に8回、東京都下水道局の方の案内により、和田弥生幹線がある地下14階まで入坑することができます。参加者は、用意された長靴に履き替えます。

ドロップシャフトがある地下6階までは自由に入坑することができます。
地下14階まで、階段が続きます。

まずは地下1階へと下りていきます。
神田川幹線へと流れる主配水管です。
主配水ポンプが設置されています。
さらに階段を下りていきます。


ドロップシャフトへの流入管となる、雨水が集められる6本の集中管のうち、2本が和田ポンプ施設に接続されています。上が内径2.4メートルの南台幹線、下は内径2メートルの南台西幹線となります。
集中管から流れてきた雨水は、地下6階にあるドロップシャフトの中をらせん状に回転しながら、地下約50メートルの流出口まで流されます。ドロップシャフトは内径2.5メートル、高さ27メートル。日本最大級となります。
中央の穴からは空気が抜けます。ペットボトルに水を入れて回転させ、口を下に向けると、水が早く静かに出る仕組みを応用しています。
ドロップシャフトから見上げると、地上の位置を確認することができます。

反対側から見下ろすと、最深となる地下14階を確認することができます。
再び階段を下りていきます。ドロップシャフトを横から見ることができます。
側面にはドロップシャフトと書かれています。
ドロップシャフトの流出口のある集水人孔が近づいてきます。壁によって2つの部屋に分けられ、片方はドロップシャフトからの流出口があり、もう片方は汲み上げるためのポンプが備わっています。
ポンプが備わっている部屋には水が溜まっています。汲み上げられた雨水は、落合水再生センターへと送られ、きれいになった後に神田川へ流されます。
階段を地下13階まで下りました。
壁に設置された扉をくぐると、ドロップシャフトの流出口がある集水人孔となります。
階段を地下14階まで下りました。地上を見上げます。

振り返ります。下りてきた階段と、ドロップシャフトの流出口を見ることができます。
ドロップシャフトの流出口の中に入って、水が流れ落ちてくる先の上を見てみます。


大量の雨水が、らせん状に流れ落ちる構造になっています。
ドロップシャフトから集水人孔まで流れ落ちた雨水は、ドロップシャフトへの流出管となる、連絡管を流れます。
連絡管の先には和田弥生幹線があります。
懐中電灯を頼りに内径3.5メートル、長さ約150メートルの連絡管を進みます。
連絡管と和田弥生幹線との連結部分に着きました。
貯留管である和田弥生幹線です。本郷通りに沿って延び、暗がりの先には弥生ポンプ施設があります。
内径8.5メートル、長さ約2.2km。小学校のプール400杯分ほどの約12万立方メートルを貯めることができます。
和田弥生幹線の約12万立方メートルと、各集水管に貯めることができる約3万立方メートルと合わせて、貯留量は最大で約15万立方メートルとなります。約573ヘクタールもの地域の雨水を集めることができる計算です。
普段はまったく明かりのない空間で、反対側も真っ暗です。
来た連絡管を戻ります。
集水人孔が見えてきました。1階まで階段を上ります。
施設では、映像資料も見ることができます。豪雨で雨水が流れ込んでいる連絡管と和田弥生幹線との連結部分です。
1993年(平成5年)の台風11号では1,135棟もあった浸水被害ですが、和田弥生幹線の貯留を開始して以来、浸水被害が激減しています。最近では2009年(平成21年)の台風18号において、平成5年の台風11号とほぼ同規模の降雨があったにもかかわらず、浸水被害はほとんど発生しませんでした。
「和田ポンプ施設見学会」はここまでとなります。
今回の見学においては、124名の方が訪れました。また、別の日には社会科見学として、二日にわたり約80名の小学生(4年生)が見学したとのことです。
浸水対策や水質改善となる下水道管が、今後も整備されていくことを願います。
お忙し中、案内をしてくださいました東京都下水道局の方々へ、厚く御礼を申し上げます。
公式:東京都下水道局 参考:ラジエイト - 下水道施設見学ツアー 勝島ポンプ所 工事
下水道施設見学ツアー 勝島ポンプ所流入管渠 工事
勝島ポンプ所流入管渠は、雨水を勝島ポンプ所へ送るための東京都下水道局のトンネル。品川区を流れる立会川の浸水対策と、勝島運河の水質改善のために建設されています。東京都下水道局が主催する「下水道施設見学ツアー」の一部として、整備が進む勝島ポンプ所流入管渠を見学しました。

普段、目に触れる機会の少ない下水道施設や下水道工事の現場を見学ために、東京都下水道局が初めて開催したバスでの下水道施設見学ツアー。100名の定員に対して7倍の応募がありました。
下水道は、下水道管・ポンプ所・水再生センターの、3つの重要な施設で成り立っています。そのうちのひとつである下水道管を見学するため、4班に分かれたうちの1班は、最後の「勝島ポンプ所流入管渠(りゅうにゅうかんきょ)」へ到着しました。
勝島ポンプ所から車で5分ほどの距離で、勝島ポンプ所流入管渠の整備が行われています。事務棟にて、流入管渠のしくみと役割、工事の特色を聞きます。
品川区を流れる立会川流域では浸水被害が多く、勝島運河は水質悪化が懸念されています。勝島ポンプ所まで大きなトンネルを造り、雨水を流すことで、浸水対策と水質改善が行われます。
トンネルは、縦方向に発進立坑を掘り、立坑の中で組み立てた巨大な円筒状の「シールドマシン」を使い、1日に約6mの速度で横方向に掘り進めていきます。泥水を送り込んで掘る泥水式シールド工法で、以前使われた部品の一部を転用することでコストダウンが図られています。

配布資料より引用
発進立坑から到達立坑までのトンネル延長は980m。途中には、地下に延びる首都高速1号線の柱を避けるためのR(円の半径)=30mとなる急なSカーブがあり、円筒状のシールドマシンは中央で折れ曲がることができるタイプとなっています。
発進立坑には、4本のトンネルが接続されます。今回、見学するのは「第二立会川幹線+浜川幹線」となります。

配布資料より引用
シールドマシンで掘られたトンネルは上下に区切られ、大きい体積の下半分が自然の力で流れる第二立会川幹線、小さい体積の上半分は圧力で流れる浜川幹線として利用されます。
事務棟には、掘削管理をするためのシステムがあります。
シールドマシンや設備はひとつのシステムに統合され、遠隔操作により掘削することができます。
発進立坑を上から見ます。
工場で造られたシールドマシンは分解された後、発進立坑の中で再び組み立てられて、発進しました。
階段とエレベーターを使い、発進立坑の中へと移動します。

発進立坑は内径21.3m、掘削深さ40mとなっています。
西側の壁には、2つのトンネルがあります。下が施工済みとなる内径3.75mの「第二立会川幹線」、上は計画となっている内径2.80mの「浜川幹線」です。

第二立会川幹線は路線延長が3,200mあり、横須賀線の西大井町駅周辺まで延びています。
計画となっている内径5.00mの「立会川幹線雨水放流管」も確認することができます。

工事が進められている内径8.50mの「第二立会川幹線+浜川幹線」の入口です。掘削が進むトンネルの先端へ空気を送るための巨大なダクトがあります。
第二立会川幹線+浜川幹線は路線延長980mとなり、シールドマシンによって、勝島ポンプ所まで延びることになります。すでに9割を掘ったとのことです。
シールドマシンは、穴を掘りながら、セグメントと呼ばれるパーツを組み合わせて円筒状の壁を築いていきます。8つのパーツをくむことで、ひとつの円筒にすることができます。
トンネルの壁は、鉄筋コンクリート製(RC)のセグメントと、鋼鉄製(ST)のセグメントの2種類を使って造られます。
先は、R=30mの急カーブとなっています。車では走りながら曲がることができないカーブで、水のトンネルならではのカーブといえます。地上へ戻ります。
「水道施設見学ツアー 勝島ポンプ所流入管渠 工事」はここまでとなります。
勝島ポンプ所流入管渠が完成すると、立会川流域の浸水対策と、勝島運河の水質改善勝島運河の水質改善が望まれます。
浸水対策や水質改善となる下水道管が、今後も整備されていくことを願います。
公式:東京都下水道局
関連:ラジエイト - 下水道施設見学ツアー 三河島水再生センター / 勝島ポンプ所 工事
下水道施設見学ツアー 勝島ポンプ所 工事
勝島ポンプ所は、品川区勝島で建設が進められている東京都下水道局の下水処理施設。隣接している鮫島ポンプ所や浜川ポンプ所の処理能力の増強と、閉鎖的な水域である勝島運河の水質改善のために建設されています。東京都下水道局が主催する「下水道施設見学ツアー」の一部として、整備が進む勝島ポンプ所を見学しました。

普段、目に触れる機会の少ない下水道施設や下水道工事の現場を見学ために、東京都下水道局が初めて開催したバスでの下水道施設見学ツアー。100名の定員に対して7倍の応募がありました。
下水道は、下水道管・ポンプ所・水再生センターの、3つの重要な施設で成り立っています。そのうちのひとつである下ンプ所を見学するため、4班に分かれたうちの1班は、「勝島(かつしま)ポンプ所」へ向かいます。
飲み水となる水道水は、圧力によって、上下左右自在に水道管の中を流れることができます。一方、トイレや風呂などから流される汚水は、圧力をかけることができないため、地中の下水管を低い方へと流れます。雨水や汚水などの下水を、処理する水再生センターまで流れる間に、再び地表の近くまで吸い上げる役割を持つのがポンプ所となります。

配布資料より引用
東京都区部の約85%の地域では、空から降る雨水と家庭や会社から流れる汚水とをいっしょにして流す合流式下水道になっています。雨水はすぐに流れるという利点があるものの、下水やゴミなどが河川や海へ流れるという欠点もあります。現在、東京都では、雨水と下水とを分けて処理する方法を推進しています。
勝島ポンプ所は、雨水を処理する「雨水ポンプ棟」と汚水を処理する「汚水ポンプ棟」の2つの建物からなっています。下水は処理された後、隣接する京浜運河へと流されます。

配布資料より引用
勝島ポンプ所の中央には、首都高速1号線が通ります。
左手に汚水ポンプ棟を見ながら、首都高速1号線の下をくぐり、雨水ポンプ棟へと移動します。
まずは、階段を下りて「放流渠(ほうりゅうきょ)」へと移動します。処理されたきれいな下水を、京浜運河へと流すための水路です。
先は、流れの元となる汚水ポンプ棟へと続いています。
先は、流れの先となる京浜運河へと続いています。
壁を越えると京浜運河になります。工事が完了する際には壁が取り壊され、稼働すると立ち入ることができなくなります。
地上の階へ戻ります。完成すると「沈砂池室(ちんさちしつ)」となります。真下にできる沈砂池という池を雨水がゆっくりと流れることで、大きなゴミは取り除かれます。
同じく階には「電動機室」や発電機室が用意されています。地下約24.8mのポンプ井に貯められた雨水を、地上の高さにある沈砂池室まで吸い上げるための7台の雨水ポンプやガスタービン発電機が設置されます。
雨水ポンプ棟の屋上へ移動して、周囲を見渡します。首都高速1号線や東京モノレールを見ることができます。
汚水ポンプ棟があり、運河を越える橋の先には鮫洲ポンプ所があります。
再び地下へと移動します。「勝島ポンプ所連絡管渠」があり、雨水ポンプ棟と汚水ポンプ棟とを結びます。
トンネルの一部が管理のために使われます。先は、汚水ポンプ棟となります。

写真提供:div id="photo"様
地下約20mにある、汚水ポンプ棟の地下4階「汚水ポンプ室」へと出ました。
壁にある、直径1,100mmの「汚水ポンプ井」から下水が流れてきます。
汚水ポンプ棟は地下6階まであり、下には排水ポンプ室があります。3台の汚水ポンプが使われます。

天井にある、直径1,500mmの「汚水送水幹線」である勝島幹線へと下水が吸い上げられていきます。
「水道施設見学ツアー 勝島ポンプ所 工事」はここまでとなります。

勝島ポンプ所が完成すると、鮫島ポンプ所や浜川ポンプ所の処理能力の増強と、閉鎖的な水域である勝島運河の水質改善が望まれます。
浸水対策の推進や合流式下水道の改善となるポンプ所が、今後も整備されていくことを願います。
公式:東京都下水道局
関連:ラジエイト - 下水道施設見学ツアー 三河島水再生センター / 勝島ポンプ所流入管渠 工事
下水道施設見学ツアー 三河島水再生センター
三河島水再生センターは、主に東京都の荒川区と台東区の汚水を再生させる、東京都下水道局の下水処理施設。東京都下水道局が主催する「下水道施設見学ツアー」の一部として、三河島水再生センターにおける汚水の処理の流れを見学しました。

普段、目に触れる機会の少ない下水道施設や下水道工事の現場を見学ために、東京都下水道局が初めて開催したバスでの下水道施設見学ツアー。100名の定員に対して7倍の応募がありました。
下水道は、下水道管・ポンプ所・水再生センターの、3つの重要な施設で成り立っています。そのうちのひとつである水再生センターを見学するため、4班に分かれたうちの1班は、まず「三河島(みかわしま)水再生センター」へ向かいます。
三河島水再生センターは、1922年(大正11年)3月に「三河島汚水処分場」として運転を開始した、日本で最初の近代的な下水処理施設です。敷地には「高度処理施設」と、2007年(平成19年)に重要文化財(構造物)に指定された「旧三河島汚水処分場喞筒場(ポンプじょう)施設」、新旧の施設があります。
レンガ造りの門からは歴史の重みを感じることができます。
事務棟にて、下水道のしくみと役割、三河島水再生センターの特色を聞きます。
荒川区・台東区の全部、文京区・豊島区の大部分、千代田区・新宿区・北区の一部から流れてきた汚水は、三河島水再生センターできれいにされた後、隅田川へ流されます。面積は3,936ヘクタールあります。

クリックすると拡大します
敷地を、歩いて進んでみます。まずは、1922年(大正11年)から1999年(平成11年)までの77年間ほど使われた、主に三河島汚水処分場と呼ばれていた頃の施設を、下水の流れに沿ってたどります。
「日本の下水処理発祥の地」と記された石碑があります。1992年(平成4年)に、開設満70周年を記念して建てられた碑です。
パネルや写真が掲示されていて、歩いている地下の様子がわかるようになっています。大正の頃から使われている半円形の「導水渠」が地下にあり、下水は処分場に入ると、途中で2つに分かれます。
2つに分かれて流れてきた下水は、それぞれ東西の2カ所にある、「阻水扉室(そすいひしつ)」を通ります。片方の阻水扉室にて下水の流れを阻止することで、保守点検が可能になっています。
下水は、地下にある沈砂池(ちんさち)という池をゆっくりと流れることで、土砂や大きなゴミを取り除かれます。沈砂池は長さ19.7メートル、幅5.45メートル、有効水深1.21メートル。地上には土砂を吸い上げる揚砂機室(ようさきしつ)と、「ろ格機室(ろかくきしつ)」が設置されています。
ろ格機室には、ろ格機が設置され、浮いている大きなゴミが取り除かれます。
ろ格機室では、85年以上前に布設されたとされる錆鉄管の一部が展示されています。2007年(平成19年)の漏水修理の際に発掘された、都の紋章と大正10年という刻印が入った管で、現在も再生水管として使われているとのことです。
2つに分かれて沈砂室を通った下水は馬蹄形レンガ敷きの下水管を通って、再びひとつになって流れます。下水管は、幅288cm、高さ183cm。
下水は「旧主ポンプ室」へと流れていました。水は低いところへと流れるため、下水管も地下へ地下へと深くなってきます。深くなりすぎないように、途中で下水をくみ上げる施設がポンプ室です。赤レンガの建物は、当時オーストリア・ウイーンで流行していたセセッションという芸術様式で、左右対称の構造となっています。桁行68.3メートル、梁間15.5メートル。
旧主ポンプ室には10台の汚水ポンプが設置され、下水の水位が上げられていました。
天井には、資材を移送するための「揚重機(ようじゅうき)」が設置されています。プレートには「株式会社/東京石川島造船所/大正9年製造」「六噸半(6トン半)」と記されています。
このポンプ室は、1999年(平成11年)まで使われたとのことです。近代下水処理場喞筒場施設の構造を知る上で貴重であると評価され、2007年(平成19年)12月に国の重要文化財(構造物)に指定されました。
1914年(大正3年)から1985年(昭和60年)まで使用されていた、レンガ造りの下水管。地下鉄浅草駅の改良工事の際に取り出されました。幅60.6cm、高さ90.9cm。
昭和9年頃、ろ過で使われた、回転させて空気を取り入れるためのパドル。パドル式活性汚泥法と呼ばれていました。
次に、1999年(平成11年)から使われている高度処理施設を、汚水の流れに沿ってたどります。上部は荒川自然公園として利用されています。
集められた下水は、1日に約40万トンが処理されています。きれいになった約40万トンの水のうち、約25万トンは隅田川へ放流され、残りの約15万トンは「東尾久浄化センター」で再処理、同じく隅田川に流されています。汚泥は「砂町水再生センター」へ送られます。
沈砂池を流れて土砂や大きなゴミが取り除かれた下水は、「第一沈殿池」で、2時間から3時間かけて下水をゆっくり流し、下水に含まれる沈みやすい汚れを沈殿させます。
ここでの下水は「生下水(なまげすい)」と呼ばれ、強い臭いを発します。
「反応槽」へ流されます。微生物の入った泥(活性汚泥)を加え、空気を送り込み、へ流され、6時間から8時間かけてかき混ぜます。下水の汚れを微生物が分解、細かい汚れは微生物に付着して、沈みやすいかたまりになります。

誤って落ちてしまうと自力では二度とはい上がることはできないとのことです。
「第二沈殿池」では、反応槽でできた泥(活性汚泥)のかたまりを3時間から4時間かけて沈殿させ、上澄み(処理水)と汚泥とに分離します。
この後、塩素接触槽にて処理水を塩素消毒して、大腸菌などを殺菌してから、隅田川へと放流します。
下水は、15時間かけて、9割の汚れを落とした後、隅田川へ放されることになります。
「水道施設見学ツアー 三河島水再生センター」はここで終了となります。普段、何気なく流している下水について、あらためて考えるよい機会となりました。
下水の処理量は時間によってものすごく変動が激しく、ここ最近ではワールドカップがCMに入った瞬間、皆がいっせいにトイレを使うため使用量が一瞬にして1.5倍くらいになったとのことです。
三河島水再生センターは、重要文化財としてひろく一般に広められるべく、毎年春には「桜と施設見学会」、11月には「東京文化財ウイーク」が行われ、一般公開されます。興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
公式:東京都下水道局
関連:ラジエイト - 下水道施設見学ツアー 勝島ポンプ所 工事 / 勝島ポンプ所流入管渠 工事
東京都下水道局 練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事
練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事は、練馬区の中村地区・豊玉地区を浸水被害から守るために造られている下水道のトンネル工事。大雨の際に雨水を下水道へ流すことで、浸水被害を防ぎます。地域の方々を中心とした建設現場見学会が開催されました。

下水道局では、下水道管の能力増強、薄いの貯留施設の設置など、1時間50ミリの降雨に対応できる施設を整備し、浸水被害の軽減を図っています。見学会は、東京都下水道局による「平成21年度ポンプ施設・建設建設現場見学会」の一環として行われました。
今回の工事範囲は、中杉通りからやまもも児童遊園までの総延長約2.4kmの全路線のうち、南蔵院から環七通り手前までの延長約1.0kmの区間となります。工期は2007年(平成19年)11月から2009年(平成21年)12月が予定されています。
見学会の説明は、南蔵院という寺院の敷地の一部につくられた工事基地で行われました。
周囲には、工事の概略がわかりやすく記された看板が掲示されています。
工事の目的や流れについて説明となります。
練馬区中村地区・豊玉地区の「浸水被害の軽減」を図ることを目的に、新しい下水道管をつくります。下水道管築造後は、暫定的に雨水の貯留管として活用されます。下水道管の全路線が完成した後、雨水は江古田川へと流されることになります。
工事は、最初にトンネルを掘るための立坑と呼ばれる立て穴をつくります。次に、騒音低減を図るため、設備を防音ハウスで囲みます。シールドマシンと呼ばれる円筒状の機械でトンネルを掘り進みながら、セグメントというブロックを組み立て、トンネルをつくります。
実際の工事の現場を見るため、防音ハウスの中へと移動します。
防音ハウスは幅19.9メートル、奥行32.55メートル、高さ9.35メートルあります。
「セグメント」が積まれています。セグメント5つと、小さいセグメント1つをトンネルの中で機械によって組み立てることで、外径4.5メートル、内径4.0メートルの下水管が完成します。
セグメントは随時、トンネルの中へと送られます。
防音ハウスには様々な機械が設置されています。濁水処理プラントもそのひとつです。
トンネルを掘り進める際に出る土砂を溜めておく残土ピットも見ることができます。溜められた土砂は、バックボウというショベルカーでタンク車に移し替えられた後、外へと運ばれます。
地下を見下ろすことができる、材料搬入口です。

トンネルを掘るためのシールドマシンを入れた後、セグメントを搬入したり、掘り出した土砂を搬出するための穴となっています。
材料搬入口に設置された階段を使って地下へと下ります。
材料搬入口の幅は11.7メートル、深さは床までが13.39メートル、底までは15.29メートルあります。
巨大なダクトを見ることができます。
トンネルの中へ常に新しい空気を送り込む管となります。
下りてきた材料搬入口は南蔵院の敷地、階段の到達地点は道路の地下となります。
掘り出した土砂を、地上まで運ぶための「ズリ鋼車」が並んでいます。ズリ鋼車は、トンネルに敷かれたレールを使い、土砂を載せて材料搬入口まで移動した後、防音ハウスの天井に設置されている天井クレーンで地上まで持ち上げられます。
トンネルの入り口付近です。ここから先は南蔵院前から環七通り方面へ向かって、バス通りに沿って内径4.0メートルのトンネルが延びています。将来は反対側には内径3.0メートルのトンネルがつくられる予定です。
シールドマシンが掘り進んだ後を追って歩いてみます。
ズリ鋼車を牽引するバッテリー機関車が停まっていました。
バッテリー機関車は、数台のズリ鋼車と、セグメントを載せた台車が連結されています。
トンネルが、ほぼ一直線に伸びています。掘り終わると、ここは雨水を取り込む下水管になります。総延長約2.4kmの全路線が完成すると、約25,000立法メートルの雨水を溜めることができるようになるとのことです。
トンネルの各所に、地上の場所がわかる写真が用意されています。
トンネルの先端まで歩き、今度は入り口まで戻ることにします。6月18日現在で約400メートル掘り進むことができているとのことです。
穴を掘るシールドマシンの、後ろの部分になります。
シールドマシンは今まさに掘り進んでいるので、外側を見ることはできません。
今回の工事で使用されているシールドマシンは泥土圧式シールド機と呼ばれ、外径4.63メートル、機長7.185メートルあります。
カッター部を回転させることで土砂を削り、スクリューコンベアで土砂を排出し、シールドジャッキでセグメントを反力にして機体を前に押し出し、エレクターでセグメントを組み立てるという4つの作業を、同時に行っていく機械です。
シールドマシンの動作を見せてもらうことができました。
歩いてきた後方を見ると、歩いてきたトンネルと、シールドマシンを支援する様々な後続台車を見ることができます。
シールドマシンを操作する機材となります。
セグメントの搬送と土砂の搬出が行われます。
シールドマシンの後に5台続く台車には、それぞれ役割を持ちます。
歩いてきたトンネルを戻ります。火災に備えた消火設備が各所に設置されています。
総延長約2.4kmの全路線では、雨水を取り込むマンホールが6箇所、下水管を点検するためのマンホールが2箇所、設置される予定になっています。トンネルの工事とは異なり、マンホールは道路を掘って施工するとのことです。
トンネルの入り口まで戻ってきました。
下水管の深さは、地面からもっとも深いところで約11メートル、もっとも浅いところで約8メートル、平均の深さは約10メートルとなります。
地上へ戻り、見学会は終了となります。
余談ながら、工事基地となっている南蔵院という寺院の敷地の一部は、昔、南蔵院幼稚園でした。建物や遊具のほとんどは撤去されていますが、まつ組と体育館の入っていた建物は今でも確認することができます。
今回の整備により、大量の雨が短期間・局所的に降る、天気図による予想が困難な「ゲリラ豪雨」と呼ばれる最近の集中豪雨に負けないまちづくりが可能になるとのこと。

練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事により、浸水被害が減ることを願います。
お忙し中、案内をしてくださいました東京都下水道局の方々へ、厚く御礼を申し上げます。
公式:東京都下水道局 参考:ラジエイト - 港区南麻布一、二丁目付近再構築工事
東京都下水道局 港区南麻布一、二丁目付近再構築工事
港区南麻布一、二丁目付近再構築工事は、港区の古川橋付近を浸水被害から守るために造られている下水道のトンネル工事。大雨の際に雨水を下水道へ流すことで、浸水被害を防ぎます。地域の方々を中心とした建設現場見学会が開催されました。

港区南麻布一、二丁目付近の浸水被害対策として、雨水貯留管を築造する工事が行われています。見学会は、東京都下水道局による「平成20年度 ポンプ施設・建設建設現場見学会」の一環として行われました。
港区南麻布二丁目(四の橋交差点)から古川橋交差点を経由、南麻布一丁目(二の橋交差点)までの、延長1,000mのトンネル築造工事です。工期は2006年(平成18年)12月から2008年(平成20年)8月となっています。
一帯を流れる古川は上流では渋谷川とも呼ばれ、ほとんどの箇所では集中豪雨や台風による浸水被害の対策としての、護岸の整備が完了しています。しかし、古川橋交差点の付近では首都高速道路の橋脚や建築物が近接していることから、整備は進んでいませんでした。
港区南麻布一、二丁目付近は地表の雨水が集中しやすい地形になっています。大雨が降ると既設下水管の能力を上回る雨水が下水道に流れ込み、水位の上昇している古川へは排水できず、浸水が発生します。
多量の雨水を、水位が上昇している古川ではなく、地下の雨水貯留管へ流し込むためのトンネルの築造が進められています。明治通りの、四の橋交差点付近に、トンネルを掘るためのシールドマシンが発進した発進立坑があります。
工事の騒音を防ぐため、防音ハウスとなっています。

東京都下水道局のマスコットキャラクター「アースくん」も出迎えてくれています。
周囲に工事の音が漏れないよう設置された防音ハウスは、長さ約64m、高さ約14m。隣接している高さ約9mの首都高速道路よりも高くなっています。

工事は、たて穴山留め壁工事→たて穴掘削工事→シールドマシン設置工事→防音ハウス設置工事→シールド掘削工事という流れで進みます。たてに穴を掘り、シールドマシンを設置してから、防音ハウスを建てたました。
トンネルの掘削をしている「泥土圧式シールドマシン」の、発進前の写真です。直径3.09m、全長11.2m。

3分割にして投入されたとのことです。
トンネルの壁となる、コンクリート製のセグメントです。
シールドマシンは穴を掘りながら、4つのピースを組み合わせることにより、1m分の円形のトンネルを造ります。組み合わさると外径2.95m、内径2.6m、厚さ17.5cmのトンネルになります。
トンネルでシールドマシンが地下を掘った際に出た土砂は、天井クレーンを使って、幅3mの投入開口から吊り上げられます。

緑色の箱に入れられた土砂は、黄色の巨大な土砂ホッパーに入れられ、10トンダンプトラックにより搬出されます。
入坑するための立坑出入口が設置されています。

昇降階段により、地下へと下りてみることにします。
約10m、地下へと下りました。見上げると、先ほど見下ろした投入開口があります。
パッテリー台車と土砂運搬台車が停まっていました。シールドマシンから出る土砂は、配管を通じて土砂運搬台車の箱へと入れられます。
シールドマシンが掘削して出た土砂や、壁となるセグメントは、すべて台車で運ばれます。
古川橋交差点や二の橋交差点へと延びる、雨水貯留管へと進みます。雨水貯留管では、小学校のプール17杯分にあたる約5,000トンの雨水を貯留することができます。
トンネルの気温は一年を通じて25度前後になっていて、冬は暖かく、夏は涼しいとのことです。
様々なケーブルが敷かれ、各々の役割がわかりやすく書かれていました。
工事の際の安全のために、消火器、非常灯、インターホンなどが備わっています。
トンネルのブロックが、場所により鉄筋コンクリート製と鋼鉄製とに変化します。鉄筋コンクリート製のブロックでつくられた一般部のトンネルを「二次覆工一体型RCセグメント」とよびます。
鋼鉄製のブロックでつくられた急曲線部のトンネルは「急曲線部特殊鋼鉄セグメント」とよばれます。急曲線部という名前のとおり、カーブが急な部分には特殊鋼鉄セグメントが使用されます。
雨水貯留管に貯まった雨水を地上へ排出するためのポンプ場が造られる予定の箇所も用意されています。
次第にシールドマシンが見えてきました。
セグメント運搬台車が停まっています。
セグメントと無数のケーブルの先に、シールドマシンがあります。
シールドマシンの後方部分です。
シールドマシンは、メンテナンスなどの時間を含めて24時間で約9m、トンネルを造っていきます。
シールドマシンはこれより先、到達立坑となる二の橋交差点を目指します。発進立坑へと戻りました。
今回の工事は、「新・雨水整備クイックプラン」に基づいて進められています。対策箇所や予算に重点を置き、「できるとこから、できるだけ」浸水から街を守ろうという考え方です。
1999年(平成11年)8月には集中豪雨により、一之橋から古川橋付近で600棟以上もの浸水被害が発生するなど、予想以上に身近で起こりうる、都心部の大雨による浸水被害。港区南麻布一、二丁目付近再構築工事により、少しでも浸水被害が減ることを願います。
お忙し中、案内をしてくださいました東京都下水道局の方々へ、厚く御礼を申し上げます。
公式:東京都下水道局 参考:ラジエイト - 新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近再構築工事
東京都下水道局 新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近再構築工事
新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近再構築工事は、新宿を浸水被害から守るために造られた下水道のトンネル工事。大雨の際に雨水を下水道へ流すことで、浸水被害を防ぎます。地域の方々を中心とした「新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近再構築工事」の現場見学会が開催されました。

新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近再構築工事は、新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近の浸水被害対策として、同地域の雨水を収容する主要枝線を築造する工事。トンネルはすでに掘削を完了しています。
新宿区戸山三丁目(戸山公園早稲田口)から新宿六丁目(新宿六丁目交差点東側)までの、延長1,850mのトンネル築造工事です。工期は2006年(平成18年)10月から2009年(平成21年)3月。新宿六丁目から新宿区役所を経由して大ガードまでの延長890mは2007年(平成19年)3月に完成しています。
戸山公園の一角に、トンネルを掘るためのシールドマシンが発進した、発進立坑があります。工事の騒音を防ぐため、防音ハウスとなっています。
広大なスペースを持つ防音ハウスでは東京都下水道局のマスコットキャラクター「アースくん」も出迎えてくれています。
トンネルは、縦に掘った「発進立坑(はっしんたてこう)」の底に、横へ掘るため直径約3.19mの筒状の機械「シールドマシン」を設置、目的地点の「到達人孔(とうたつじんこう)」まで掘り進めます。人孔とは、マンホールのことです。戸山シールドトンネル工事でトンネルを掘り終えたシールドマシンは解体され、防音ハウスで展示されていました。
トンネルは「泥土圧シールド工法」という方法で掘り進められました。前方に刃を備え付けたシールドマシンは、回転して土をかき出しながら前進、地上から送られてくる水に土を混ぜ泥土にして、地上へと送り返します。シールドマシンの後方では、トンネルを掘り進めると同時に、セグメントと呼ばれる鋼鉄製または鉄筋コンクリート製のブロックを組み立てて、トンネルの壁を構築します。
掘り出して水とともに地上へ送られた泥土は、発進立坑で泥土改良プラントで改良され、中央防波堤外側埋立地の海面処分場の覆土材料として利用されました。
トンネルを掘り終えた現在では、泥土改良プラントが撤去されていました。
坑内へは、階段で移動します。入口には入坑している人数などが機械によって記録されています。

発進立坑における発進部の深さは21.6m。7階建てのビルの高さに相当します。
階段を下りて見上げると、防音ハウスの天井を確認することができます。工事が完了すると、この発進立坑はマンホールになります。

掘削により出た土砂は、立坑まで運ばれた後、クレーンで地上へ吊り上げられます。
掘り進めるシールドマシンの後にはレールが敷かれ、壁となるセグメントや掘られた土砂などがトロッコにより運ばれます。

バッテリーロコとよばれる電池式の電気機関車に、5台のトロッコ、2台の資材運搬車という、合計8両による編成です。
発進立坑から、トンネルが一直線に延びています。トンネルの内径は2.6m。一年を通して、やや涼しいとのことです。
トンネルを構成するセグメントは、5つのピースが組み合わさって1つのリングとなります。1つのピースの重量は約1.2トン、5つが組み合わさること5.2トンのリングとなります。1つのリングは約20分で組み立てられます。
途中、レールの上にトロッコが停まっていました。トンネルの中で、規則的に配置されている緑色の蛍光灯には充電器が備わっているため、停電の際にも点灯します。
トンネルのブロックが、場所により鉄筋コンクリート製と鋼鉄製とに変化します。鉄筋コンクリート製のブロックでつくられた一般部のトンネルを「二次覆工一体型RCセグメント」とよびます。
鋼鉄製のブロックでつくられた急曲線部のトンネルは「急曲線部特殊鋼鉄セグメント」とよばれます。
急曲線部という名前のとおり、カーブが急な部分には特殊鋼鉄セグメントが使用されます。
途中、様々な機器が配備されています。トンネルを監視するカメラがついています。
約500mほど進みました。高圧変圧器では、6600ボルトの電圧が処理され、シールドマシンなどへ利用する電気が供給されていました。
事故を未然に防ぐために、いろいろな配慮がなされています。坑内ガス濃度計測機器です。
酸素ボンベ、各箇所へのインターホン、消火器などもあります。
トンネルの左側にある、細い管では水が送られ、太い管では泥水が送られてきます。右側にあるさらに太い管では、地上の新鮮な空気がトンネルの奥へと送られます。
トンネルは、地上部分での大通りを外れて、細い道へと入ります。合わせて急なカーブが増えてきました。
約1,500mほど進みました。シールドマシンは3名で操作され、トンネルを掘る中で許される誤差は上下5cm、左右10cmとのことです。
場所によっては、急曲線部特殊鋼鉄セグメントが続き、数リングのみ二次覆工一体型RCセグメントとなった後、再び急曲線部特殊鋼鉄セグメントとなる場所もあります。
約1,700mほど進みました。都営大江戸線との交差部があり、戸山シールドトンネルのわずか3mの上には電車が走ります。
工事を進める中でも、特に気を使いながら掘削した地点とのことです。
足場が少なくなり危険なことから進むのはここまでとなります。
これより先は、新宿六丁目から新宿区役所を経由して大ガードまでの延長890mへと接続します。発進立坑へと戻りました。
2004年(平成16年)には新宿駅の大ガードが浸水するなど、予想以上に身近で起こりうる、都心部の大雨による浸水被害。戸山シールドトンネルなどの地下施設により、少しでも浸水被害が減ることを願います。
お忙し中、案内をしてくださいました東京都下水道局ならびに清水建設株式会社の方々へ、厚く御礼を申し上げます。
公式:東京都下水道局 参考:ラジエイト - 港区南麻布一、二丁目付近再構築工事
虹の下水道館
有明水再生センター
集められた汚水をきれいにして、河川や海に流したり、再利用したりするための施設が「水再生センター」です。以前は、「下水処理場」と呼ばれていました。東京23区には13カ所の水再生センターがあります。
有明水再生センターは1995年(平成7年)に運転を開始、約46,600平方メートルの敷地で、一日約30,000立方メートルの汚水を再生します。
汚水の再生に関する概略の説明を受け、施設全体をコントロールする中央監視室をまわります。
下水道を流れてきた汚水は、管理棟の地下にある調圧水槽で圧力が調整された後、沈砂池をゆっくりと流れて大きなゴミが取り除かれます。
有明テニスの森公園の地下にある施設へ流れ、「第一沈殿池」で、細かい汚れをゆっくり時間をかけて沈殿させます。
汚水は「生物反応槽」へ移動、微生物と空気とによって汚れが分解されます。
細かい汚れは微生物に付着し、固まりとして沈みます。
微生物は、約50種類、種類によって10個から40個ならぶと1ミリメートルになる程度の小ささです。
汚水は「第二沈殿池」へと送られ、ゆっくりと流すことによって微生物の固まりを底に沈めます。
上澄みのきれいな水を取り出して、高度処理棟へ送ります。
第二沈殿池から送られてきた水は二次処理水と呼ばれ、一部を塩素滅菌して東京湾へ放流、一部は「生物膜ろ過」がなされてさらにきれいな水へと再生されます。
オゾンを接触させる「オゾン接触槽」を通過することにより安定した水質を確保。住宅やオフィスビルのトイレの水、ゆりかもめ車両基地での洗浄など、幅広く利用されています。
汚水は、さまざまな行程を経て、きれいな水へと再生されています。
行程で出る汚泥は、水分の取り除いて焼却。灰は建築資材としてリサイクルされているとのことです。
気にもとめずに利用している下水に関して、考え直すよいきっかけになったと強く感じています。
公式:東京都下水道局 - 有明水再生センター
箱崎ポンプ所
ポンプ所は、地下に設置された管渠(かんきょ)と呼ばれる管で集められた汚水を水再生センターへ送水したり、雨水を川や海などの共用水域に放流するための施設。
汚水は管渠の中を、重力にしたがって自然流下しています。しばらく流れるうちに管は太く、そして深くなるため、途中で一旦、下水を地表近くまで汲上げて再び自然流下させる必要があります。
また、地表がコンクリートで覆われた都心などでは雨水が地中に浸透せず自然排水が困難なため、川や海に放流して浸水を防がねばなりません。
汚水や雨水を汲上げ、処理し、水再生センターや川などに送水する役割を持つのがポンプ所です。東京都23区には、箱崎ポンプ所を含めた、79カ所のポンプ所が稼働しています。
箱崎ポンプ所には4基のポンプがあり、うち1基は汚水を、3基は雨水を処理します。雨水に稼働する3基は晴天時、停止しています。
送電が止まったがために機能しないでは許されないため、発電機も備わっています。
汚水は地下深くから汲上げられ、ある程度きれいにされた後、芝浦水再生センターへと送られます。雨水はゴミなどを取り除かれた後、隅田川へと流されます。
処理された際に発生した汚泥はダクトを通り、ゴミとして処理されます。すべてが無人で行われていることに驚かされます。
帰りは、東京下水道局のキャラクター、アースくんが巨大な姿でお見送りをしてくれました。
排水口に油を流すと下水道管の中で固まって、つまりや悪臭の原因となります。大雨の際、大量の雨水と一緒に汚水の一部や下水道管の中にたまった油やゴミが押し流され、川や海を汚染してしまうとのこと。不要な油は紙などで吸い取り、燃えるゴミとして処分しましょう。
公式:東京都下水道局



