東京湾アクアライン・海ほたる 東京湾アクアライン探検隊

東京湾アクアライン(海ほたる)

東京湾アクアラインは、東京湾を横断して神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ、全長15.1kmの自動車専用道路です。
開通10周年を祝う様々なイベントのひとつとして「東京湾アクアライン探検隊」が行われました。

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東京湾アクアラインは、1997年12月に開通した高速道路。川崎からトンネルで9.6km、木更津から橋で4.4km。トンネルと橋とが連絡する部分に、全長約650m、全幅約100mの人工島「海ほたる」があります。1階から3階まで駐車場、4階から5階までは店舗が備わったパーキングエリアです。

応募総数366組(979名)から抽選で選ばれた80名は「東京湾アクアライン探検隊」として、普段、一般の人が目にすることができない海ほたるの設備の探検を楽しみました。
photo技術資料館「うみめがね」に集合した後、隣接した建物の扉をくぐり、「トンネル壁面・灯具清掃設備」が管理されている施設へと移動します。
東京湾アクアラインのトンネルの壁には「内装板」が取り付けられ、照明の光を反射することによって、明るさが保たれています。排気ガスや泥水などにより、時間がたつにつれて汚れてしまう内装板を掃除する装置が、ここに格納されているのです。
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「壁面清掃設備」「灯具清掃設備」「保守点検設備」の3つの細長い車の中から、必要に応じた1台が動力車に連結されて作業を行います。
トンネルの片側は作業員により有人で、もう一方の片側は無人にて清掃されます。
photo photo photo photo photo動力車に引かれたトンネル壁面・灯具清掃設備の車は、レールを走り、うみめがねの真下にある道路へ下りて、走行車線の横の壁にそって走行しながら清掃などの保守を行います。
うみめがねの横の施設を出て、下にある臨時駐車場から広がる巨大な空間へと移動します。臨時駐車場から見ると、金網があり、扉には施錠がされて通常は入ることができません。
photo壁の向こうには道路があり、空間とともに緩やかな下り坂となっています。将来、道路が拡張される際に、工事のために使われるとのことです。
歩くこと数分、巨大な構造物が見えてきました。緊急避難通路へと続く扉をくぐります。
通路はくねくねと曲がり、4つの扉をくぐった後、ようやく管理用通路および緊急避難通路へとたどり着くことができました。
photo photo photo photo photo緊急避難通路は、トンネルで発生した火災から避難するために確保されている通路で、緊急車両も通行することができます。気圧がわずかに高く設定されていて、火災の煙が入りにくいよう調整されています。
東京湾アクアラインは、シールド機で掘った円筒状のトンネルで、上半分が自動車専用道路、下半分の中央に管理用通路および緊急避難通路、下半分の左右は電話線や電力線などのライフラインがあります。
万一、事故が起きてしまった場合に備えて、様々な設備が用意されています。
photo photo photo photo photoトンネルには150m間隔でカメラが設置され、24時間の監視体制がとられています。火災が発生した場合は出入口の信号で車の通行を止め、泡消火を行います。避難する時は、300mごとに避難用のドアから、滑り台のような避難用スロープを使って緊急避難通路へと降りることになります。
気圧の調整をすることにより、緊急避難通路に煙が入ってこないような仕組みになっています。
地上の高さに上がるため、「階段室」をひたすら上ります。
photo photo photo photo大きな部屋に出て、シールドトンネルについての解説を受けます。
東京湾アクアラインのトンネルの直径は13.9m、セグメントとよばれる壁の1個は長さ4m、厚さ65cm、重さ10トンあり、11個のセグメントで円筒状になります。前面にカッターヘッドが取り付けられた、直径14mのシールド機という円筒状の機械で掘られました。カッターヘッドは超合金製で、1個が10kgから25kgある刃を1142個付けて構成され、約2分間に1回転します。
上下線2本のトンネルは、川崎浮島から2機、換気施設である風の塔から4機、海ほたるから2機、合計8機のシールド機で掘り進められました。
部屋の扉をくぐると、川崎側の1階フロアへと出ます。道路維持管理用車両が展示されていました。
photo photo photo photo photo「除雪車」と「パトロールカー」です。離れた場所に、「消防車」が3台、格納されています。
点検船乗船「はやぶさ」に乗船して、海ほたるとアクアラインを海上から探検します。
photo photo photo photo photoライフジャケットを装備、船に乗り込みます。大きな波に揺られながら、アクアラインの橋脚のそばまで行き、再び戻るルートで航行しました。
探検隊の参加者には「アクア博士 証明書」と「海ほたる特製スポーツタオル」が贈られました。
photo「東京湾アクアライン探検隊」は、開通10周年にふさわしい、魅力的なイベントとなりました。今後、随時開催するかもしれないということです。