北関東道(北関東自動車道)は、群馬県・栃木県・茨城県の約150kmを結ぶ高速道路です。
北関東道の一部となる桜川筑西IC〜笠間西ICが開通することを記念して、「北関東道 桜川筑西IC〜笠間西IC区間 開通記念イベント」が2008年4月6日に桜川筑西ICで開催されました。
北関東道の桜川筑西IC(さくらがわちくせいインターチェンジ)〜笠間西IC(かさまにしインターチェンジ)の延長8.9kmが、2008年4月12日に開通します。
北関東道は2008年、3月8日に関越道と接続する群馬県の伊勢崎IC〜太田桐生ICが、3月15日に東北道と接続する栃木県の宇都宮上三川IC〜真岡ICが、4月12日に常磐道と接続する茨城県の桜川筑西IC〜笠間西ICが、それぞれ開通します。
2011年度には、すべてが接続して全線が開通の予定となっています。
イベントのオープニングセレモニーは、桜川筑西ICで10時から行われます。
桜川筑西ICの料金所ゲートなどを自由に見ることができます。
現在は常磐道方面へのみ行くことが可能です。2009年度には宇都宮上三川IC〜真岡ICを通り、東北道へも行くことができるようになります。
現在は、桜川筑西ICが終点となります。
会場には「地域特産品の販売」「模擬店」「PR展示」など、多くのテントが並びます。
会場ではNEXCO東日本による高速人CARDのキャンペーンカー「高速人CAR」が登場しています。
高速人CARとオーナーのYASO氏より、500枚限定で「高速人」のステッカーが配布されています。
「高速道路車両維持車両展示」が行われています。
展示されている「道路巡回車」「除雪車兼湿塩散布車」「リフト車」には自由に乗車することが可能です。多くの人が列をつくり、リフト車の上から全景を眺めたり、記念撮影をしていました。
開通する笠間西IC方面の反対側、工事が進む真岡IC方面の道路の上には、道路の舗装に使うためのアスファルトをつくる「アスファルトプラント」が建っています。自由に見学ができます。
建設されたアスファルトプラントでは、1時間に180トンものアスファルトをつくることができます。
タンクローリーで運び込まれた石の粉とアスファルトは、専用の巨大なタンクに入れられます。
砕石工場でつくられてダンプトラックで運ばれた大小さまざまな石や、粒の異なるいろいろな砂は骨材ヤードへ種類別に置かれ、ドライヤと呼ばれる機械で加熱されます。
加熱された石と砂に、石の粉とアスファルトを加えてミキサーで練り混ぜます。
できあがったアスファルト混合物をダンプトラックで運び、舗装する部分に敷き詰め、押し固めると道路の舗装が完了します。
数ヶ月かけて建てられたアスファルトプラントは、道路の完成とともに解体されます。
路盤の整地作業を行う「モーターグレーダー」が展示され、自由に乗車をすることができました。
GPSにより位置情報を取得、正確な作業をすることができます。車内にはラジオやエアコンが装備され、快適な環境で稼働させることができます。
10時、メインステージでは煙火とともにイベント開会宣言が行われます。
岩瀬小学校の吹奏楽による演奏から、メインステージでのイベントは始まります。
引き続きコンサートや郷土芸能が行われていました。
北関東道の本線では、開通記念ウォーキングが行われています。体力に応じて2kmコースと8kmコースが用意されていて、笠間西インターチェンジ方面へそれぞれの距離まで送迎バスで移動、歩いて会場まで戻ります。
笠間西インターチェンジ方面から桜川筑西ICへ向かう上り線は送迎バス専用となり、桜川筑西ICから笠間西IC方面へ向かう下り線がウォーキング専用となります。
実際に車が進む方向へ歩くことにします。
会場から2kmの場所に、ウォークラリー2km出発地点がありました。2kmコースを選んだ人々はここまでバスで来て、会場まで歩いて戻ります。
ウォークラリー2km出発地点のそばには岩瀬トンネルがあり、トンネルを歩いて抜けることが可能です。岩瀬トンネルは、水郷筑波国定公園の北部に位置する加波山を貫く、茨城県で一番長いトンネルとなります。
岩瀬トンネルの長さは2,810m。トンネルを歩ききった人々が入口で休んだり記念撮影を楽しんでいます。
岩瀬トンネル下り線の入口付近には、前に2機、奥に1機のジェットファンが設置されています。
ジェットファンから吹出す風によって、ディーゼル煤じんや一酸化炭素など有害物質を排気し、トンネルへ新鮮な空気を送り込みます。
トンネルの中に、東北道と接続する栃木都賀JCTからの距離44kmを示す標識があります。
北関東道は途中、東北道を併用します。起点が関越道の高崎JCTからと、東北道の栃木都賀JCTからの2カ所に設定されていて、区別するために栃木都賀JCTからの距離に100kmを加えた数字での表示になっています。
岩瀬トンネルには事故による火災のための様々な防災設備があります。
設置されている非常口からは反対車線へと避難することができます。
中央の非常口からは、反対の上り車線を見ることができます。
ウォークラリー8kmのために運行している送迎バスが、高速で走行していました。
設置されている消火栓のひとつが開けられ、中を見ることができました。
非常電話も備わっています。
非常駐車帯には非常口・消火栓・非常電話・火災探知機などすべての防災設備が集まっていました。
栃木都賀JCTからの距離46kmを示す標識があり、約2.8kmのトンネルの出口となる光が見えてきました。
トンネルを抜けて、笠間西IC方面を望みます。
振り返ると、トンネルの出口を見渡すことができます。
中央分離帯には、「ひだまりの森」と記された石碑が建っています。
北関東道開通にあたり、立志を迎えた桜川市岩瀬東中学校2年生による記念植樹が行われた旨が、2008年2月13日に石碑へ刻まれました。
笠間西ICまで2kmとなります。
道路は2%のこう配で、振り返るときれいなカーブを望むことができます。
笠間西ICまで600mとなりました。
勾配が続きます。
会場から8kmの場所に、ウォークラリー8km出発地点がありました。8kmコースを選んだ人々はここまでバスで来て、会場まで歩いて戻ります。
たくさんの人が記念写真を撮っていました。
笠間西ICは実際に利用され、車が出入りしているため、これ以上先へは行くことができません。ここにて「北関東道 桜川筑西IC〜笠間西IC区間 開通記念イベント」は終了となります。開催された10時から15時30分までに約3万人が訪れました。
今回の開通で、茨城県庁から筑西市役所までの移動時間が約16分短縮し、第三次医療機関へ30分以内で到達できるエリアが拡大することになります。早期の全線開通により、北関東3県の産業経済や周辺地域が発展します。
この一ヶ月で、群馬県・栃木県・茨城県の3カ所で1区間ずつ開通した北関東道。3連続となったイベントも、今回で最後となります。それぞれのイベントにはいずれも「きたかんつなガーズル」など、一貫性を持たせる要素が散りばめられています。
NEXCO東日本のPRブースで行われたクイズに答えると、ハンドタオルをもらうことができました。群馬県の「伊勢崎IC〜太田桐生IC」ではダルマ、栃木県の「宇都宮上三川IC〜真岡IC」ではイチゴ、茨城県の「桜川筑西IC〜笠間西IC」では梅をメインとしたきたかんつなガーズルが、それぞれデザインされています。
公式:NEXCO 東日本