トチの実拾いは、トチノキの実が自然落下して歩行者や車両に被害を及ぼす前に、高所作業車や竿を使って落下させて、参加者に提供されるイベント。
東京国道事務所では国道1号(桜田通り)で1993年から実施されていて、今回で16回目となります。
国道1号(桜田通り)のトチノキの並木は1912年(明治45年)に植えられたもので、東京に現存する最も古い街路樹です。
高さ約12mと大きく成長したトチノキが延長約600mに73本並んでいて、歴史ある並木道として緑陰道路プロジェクト・モデル地区に指定されています。
トチノキは、落葉性の高木で、栃木県の県木にもなっています。トチノキの実はトチの実とも呼ばれ、厚い果皮の中にある栗によく似た種子を渋抜きすることで食用にもなります。
成熟して硬くなった実は、木から落下して歩行者や車両に被害を及ぼすおそれがあります。このため、トチの実が自然落下する前に、高所作業車を使い竿などで叩いて落とします。
国道1号(桜田通り)の1車線を使い、車道や歩道を規制して、トチの実を落とす作業が進められています。
「国道1号(桜田通り) トチの実拾い」では、落とされたトチの実を拾って持ち帰ることができます。
この日は6台の高所作業車が稼働していました。
トチノキを見上げると、たくさんのトチの実をつけています。
トチの実は数個で一塊になっています。実は固いので、車両や頭上に落下すると危険であることがわかります。
高所作業車には2人1組で乗り込んでいます。
枝切りハサミや竿などが用いられていました。
高所作業車のそばでは、落ちてくるトチの実や枝の回収が行われます。
トチの実は麻袋につめられ、運ばれます。
歩道では、トチの実拾いに参加した人々が持ち帰るために、気に入ったトチの実を持参した袋につめていました。
トチの実がつまった麻袋は山のようになり、人々が持って帰る分量ではないようです。
渋抜きをするには技術や手間がかかるものの、トチ餅・湿布材・クリスマスツリーの飾りなど、様々な使い方があります。
ここにて「国道1号(桜田通り) トチの実拾い」は終了となります。
トチの実拾いは、「都心の自然とのふれあいの場の提供」として行われています。
公式:東京国道事務所