北関東道(北関東自動車道)は、群馬県・栃木県・茨城県の約150kmを結ぶ高速道路です。
北関東道の一部となる真岡IC〜桜川筑西ICが開通することを記念して、「北関東道 真岡IC〜桜川筑西IC間 開通記念イベント」が2008年12月13日に真岡ICと桜川筑西ICで開催されました。
北関東道の真岡IC(もおかインターチェンジ)〜桜川筑西IC(さくらがわちくせい)の延長14.9kmが、2008年12月20日に開通します。
東北道と常磐道、栃木県と茨城県が結ばれることになります。
北関東道は2008年の春、関越道と接続する群馬県の伊勢崎IC〜太田桐生IC、東北道と接続する栃木県の宇都宮上三川IC〜真岡IC、常磐道と接続する茨城県の桜川筑西IC〜笠間西ICが、断続的に開通しました。
2011年度に太田桐生IC〜岩舟JCTが接続することで、全線が開通します。
メインのイベントは、高速道路を歩くことができる「ふれあいウォーキング」です。真岡ICと桜川筑西ICとの間の往復9km(片道約4.5km)の区間を歩くことができます。
真岡IC側は小貝川橋付近から、桜川筑西IC側はインターチェンジより約1.5km離れた地点から、どちらも10時よりスタートとなります。
今までの北関東道での開通イベントと異なり、真岡ICと桜川筑西ICはどちらもすでに供用されています。従って料金所などは開放されず、道路の開通区間の一部のみを歩くことになります。
東北道方面、真岡IC側からのふれあいウォーキング参加者は、管理用の道路から徒歩で本線に入ります。
10時、ウォーキングがスタートしました。常磐道方面、桜川筑西IC側からの参加者は、用意されたシャトルバスで本線の途中まで移動します。
桜川筑西IC寄りに、イベント会場が用意されています。
11時頃、町長による挨拶が行われました。
イベント会場では、「地域特産品の展示・販売」が行われ、栃木県と茨城県の特産品がせいぞろいしています。
「郷土芸能の披露」として、郷土芸能団体による演奏が行われました。
茨城県からは岩瀬嫂舞会(いわせそうぶかい)・ジュニアチーム舞姫による、よさこいソーランが披露されます。
栃木県からは二宮尊徳太鼓による演奏が披露されました。
会場ではNEXCO東日本による高速人CARDのキャンペーンカー「高速人CAR」が登場しています。
高速人CARとオーナーのYASO氏より、プロ・ドリフトチーム「TP Checker with T&E」のステッカーを受け取ることができます。
「各種車両展示」が行われています。NEXCO東日本の道路パトロールカーです。
常磐道方面から東北道方面へと歩いてみることにします。
大政山トンネル(だいしょうざんトンネル)の長さは、常磐道方面から東北道方面へと向かう上り線が1,610m、東北道方面から常磐道方面へと向かう下り線は1,600mとなっています。
トンネルの中央に、栃木県と茨城県との県境があります。
昼間、トンネルの入口では外部と内部との明暗の差が大きく、運転者の目が順応できず事故を起こす可能性があります。トンネルの入口には橙色の照明が使われ、徐々に白色の照明へと変わっていきます。
トンネルの内部は白色の照明となります。
トンネルで火災が発生した場合、平行している対向車線のトンネルへ避難する必要があります。非常駐車帯や対向車線のトンネルへの避難連絡坑が設置されています。
普段は扉が閉ざされている、避難連絡坑が開放されていました。
避難連絡坑から見た対向車線、東北道方面から常磐道方面へと向かう、東北道方面です。
避難連絡坑から見た対向車線、東北道方面から常磐道方面へと向かう、常磐道方面です。
トンネルの中にある、栃木県と茨城県との県境に到着しました。東北道から約36km、常磐道から約30kmの地点になります。
専用のパネルが用意され、多くの人が記念撮影をしていました。
緊急時に使用する設備を見ることができます。
事故が発生したときはまず、非常電話で通報します。火災が発生したときは、消火器や消火栓で初期消火を行います。火災が広がり、危険を感じたときには、避難連絡坑へ避難することになります。
大政山トンネルの出口が見えてきました。
トンネルを出ると、跨道橋が目に飛び込んできます。
歩いて来た道を振り返って、大政山トンネルの出口を見てみました。
大政山トンネルと跨道橋とを見ることができます。
跨道橋の上から、大政山トンネルを見下ろします。
大政山トンネルの工事は、栃木県側が機械による掘削、茨城県側は岩盤が多いため爆薬による発破で行われた、とのことです。
大政山トンネルのそばに、トンネルの照明に電気を送る機械などがある「電気室」という白い建物があります。
電気室の屋根にはスナゴケ、壁にはヘデラが植えられています。植物の力を借りることにより、建物の断熱性が高まり、地球温暖化防止に貢献することができます。
大政山トンネルの前後には、約3%の勾配があります。
真岡IC側の、ふれあいウォーキング参加者の出入口が近づいてきました。
各種車両展示として並べられている工事関連車両などには、乗車をすることも可能です。
除雪車などには多くの人が集まっていました。
東北自動車道と接続する栃木都賀JCTからの距離35kmを示す標識がありました。
北関東道は途中、東北道を併用します。起点が関越道の高崎JCTからと、東北道の栃木都賀JCTからの2カ所に設定されていて、区別するために栃木都賀JCTからの距離に100kmを加えた数字での表示になっています。
ふれあいウォーキング参加者の出入口を越えて、全長259mの小貝川橋(こがいがわばし)を渡りきるところまで行くことができました。
真岡ICは供用されているため、これ以上先へは行くことができません。ここにて「北関東道 真岡IC〜桜川筑西IC 開通記念イベント」は終了となります。開催された10時から13時30分までに約1万人が訪れました。
今回の開通により、東北道と常磐道とが接続。宇都宮〜水戸間の移動時間が約120分から約90分へと約30分短縮し、第三次救急医療機関へ30分以内で到達できるエリアが拡大します。
公式:NEXCO 東日本