東京外かく環状道路(関越~東名) シールドマシン発進式・シールドマシン公開(大泉JCT)

東京外かく環状道路(外かん)は、都心部から半径約15kmの位置に環状として計画されている延長約85kmの道路です。
2019年1月26日、大泉JCT予定地で「東京外かく環状道路(関越~東名) シールドマシン発進式・シールドマシン公開」が行われました。

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一般道路の国道298号と高速道路を合わせて「東京外かく環状道路」、高速道路の路線を「C3東京外環自動車道(外環道)」と呼びます。

外環道は現在、大泉JCT─中央JCT(仮称)─東名JCT(仮称)を結ぶ約16.2kmの整備が進んでいます。完成すると、E17関越自動車道(関越道)、E20中央自動車道(中央道)、E1東名自動車道(東名高速)がつながります。

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大泉JCT─中央JCT─東名JCTは、片側3車線(合計6車線)のトンネル構造となります。円筒形の掘削機シールドマシンで地下約40mの深さに、ビル4階分相当となる外径約15.8mのトンネルをつくります。地下40m以深は大深度地下と呼ばれ、利用においては用地の取得が不要なため予算を抑えて完成を早める利点があります。

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大泉JCTから東名JCTへ向かう「南行トンネル」と、東名JCTから大泉JCTへ向かう「北行トンネル」を、東名JCT側と大泉JCT側の両側から掘削します。
東名JCT側から発進した2機が約9.1kmのトンネルを構築、大泉JCT側から発進する2機が約7kmのトンネルを構築し、井の頭通り付近の地中で接合します。約2年前の2017年2月19日に行われた「東京外かく環状道路(関越~東名) シールドマシン発進式・シールドマシン公開(東名JCT」で東名JCTから発進した2機のシールドマシンは現在、南行トンネルを約800m、北行きトンネルを約700m掘削しました。

シールドマシン発進式は、14時から東京都練馬区の大泉JCT予定地で行われました。式典会場は、外環道の内回りから関越道の下り線へ流入するランプの内側に設置された仮設テントとなります。

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主催は国土交通省 関東地方整備局、東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)です。

式次第は開式・主催者挨拶・来賓祝辞・来賓紹介・シールドマシン命名者への記念品贈呈・シールドマシン発進スイッチ押釦(おしぼたん)・閉会となっています。列席者は国土交通大臣、東京都知事、国会議員、都議会議員、周辺の区長ら約190人、報道関係者約50人です。

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主催者挨拶として石井国土交通大臣は「外環道の東京区間は本日、東名高速側に続いて関越道側からもシールドマシンを発進する。一日も早く開通できるよう、安全を優先にして工事を進めていく。また、東名高速よりも南側の延伸についても取り組み、首都圏の3環状道路を引き続き整備する」と述べました。
来賓祝辞として小池東京都知事は「東京都は関係機関と連携して、東名高速から湾岸部への計画に取り組む。外環道の一日も早い開通を望む。国際競争力が増すことを期待している」と述べました。

シールドマシン命名者への記念品贈呈として、シールドマシンの愛称が発表されました。北行トンネルは「カラッキィー」、南行トンネルは「グリルド」です。近隣の大泉北小学校に通う児童から募った371通から選ばれました。

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シールドマシン発進スイッチ押釦へ進みます。命名者など関係者24名により手元のシールドマシンの発進スイッチが押されると、サイレン音とともに回転を始めるシールドマシンの前面が映し出されました。
式典は終了となります。

バスに乗車し、式典会場からシールドマシンの発進立坑へ移動します。外環道の本線に挟まれている発進立坑は作業エリアが狭いため、黄色の門型クレーンを活用しています。

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国土交通大臣と東京都知事による現地視察となります。

現地視察で使用された航空写真では、大泉JCTから南側へ向けて発進する2機のシールドマシンを確認できます。

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現地視察および見学で公開される、本線トンネル(南行)のシールドマシンです。
掘削する土砂に添加材を使用して泥土化し、圧力を与えながら掘削する泥土圧シールド工法が採用されています。掘進する速度と排出する土量を制御することで土圧を保持します。マシン外径16.1m、機長約15m、総重量は約4,000tです。工場で製作した後、約200の部品に分けて発進立坑へ輸送し、約10ヶ月かけて組み立てました。

シールドマシンの後方から前方へ移動します。

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階段を下り、後続台車の横を進みます。

シールドマシンの前方が見えてきました。

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側面にはグリルドのイラストが描かれています。

シールドマシンの前面には、回転体のカッターヘッドが設置されています。カッターヘッドは16本のスポークで構成され、ビットと呼ばれる歯が付いています。回転しながら前進することで、トンネルを掘削します。2分で約1回転し、総重量は350tあります。

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色とりどりのビットは、土砂の切り込みやかき込みをするための鋼製の歯です。合計で1008個あり、それぞれ以下のような役割があります。
赤:支障物切削用ビット(247個) 支障物を切削する
黄:長寿命化ビット(251個) 土砂の切り込み
白:一次メインビット大(296個) 土砂のかき込み
青:二次メインビット小(172個) 土砂のかき込み
銀:(外周)可動式予備ビット(42個) 非常用
支障物を赤色ビットで切削、土砂を黄色ビットで刻んで、白色ビットと青色ビットで土砂をかき込みます。大根おろし器のような仕組みです。銀色ビットは非常用のため、通常は格納されています。

掘削で出た土砂をシールドマシンの内部へ取り込むスクリューコンベアがあります。

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土砂は約290万m3が排出され、うち約240万m3は外環道の中央分離帯に設置したベルトコンベアで約6km先にある埼玉県和光市新倉の仮置場まで運搬、処理します。大半は公共事業で有効活用される予定です。また、ベルトコンベアの活用により、10tトラック約50万台分(一日約最大2千台)の交通を削減できます。

本線トンネル(南行)のシールドマシンに並んで、カッターヘッドが回転している本線トンネル(北行)のシールドマシンを見ることもできました。

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動画(約8秒)です。

[youtube=https://youtu.be/rubLJuuG4UQ&w=600&vq=highres]

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「東京外かく環状道路(関越~東名) シールドマシン発進式・シールドマシン公開」はここまでとなります。

今後はまず、シールドマシンの後続台車を組み立てながら掘進します。組み立てには約100mが必要となりますが、100m先は目白通りの下部となるため、安全のために目白通りの先まで掘り進めます。約3ヶ月かけて準備のために掘進した後、本格的に掘削となります。深さ約25mの発進立坑から約6%の下り勾配を掘削し、約1400m先で大深度地下となる地下約40mの深さに到達します。
2機のシールドマシンは、2年半かけて約7kmを掘削します。ひと月に最大で約500m進みます。本線トンネル(北行)のシールドマシンが先に掘削を開始する予定です。

東京外かく環状道路(関越~東名)が完成することで、環状8号線で約60分かかっていた所要時間が約12分になるなど、所要時間の短縮や定時制確保が期待されます。なお、完成時期は未定です。

南行トンネル トンネル
 工事名:本線トンネル(南行)大泉南工事
 発注者:東日本高速道路会社
 施工者:清水建設・熊谷組・東急建設・竹中土木・鴻池組JV
北行トンネル トンネル
 工事名:本線トンネル(北行)大泉南工事
 発注者:中日本高速道路会社
 施工者:大成建設・安藤ハザマ・五洋建設・飛島建設・大豊建設JV

公式:東京外環プロジェクト