阪神高速 西船場JCT(信濃橋渡り線) 改築建設工事

阪神高速の西船場JCTでは、阪神高速16号大阪港線東行きと阪神高速1号環状線北行きを直接接続する渡り線を設置し、併せて大阪港線と環状線を拡幅しています。
2019年5月25日夜間、550t吊り大型クレーンによる橋桁一括架設が実施されました。

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阪神高速道路は、西船場ジャンクション改築事業を2019年度完成に向けて進めています。16号大阪港線東行きから1号環状線北行きへ直接接続できる渡り線(信濃橋渡り線)を建設するとともに、スムーズに車線変更できるよう大阪港線と環状線の車線を拡幅する事業です。

現在、大阪港線東行きから環状線北行きに移動するためには環状線の南半分を迂回するか、乗り継ぎ制度を利用し一般道路を経由する必要があります。

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渡り線が完成すると、環状線を半周迂回することなく大阪港線から環状線ヘ直接アクセスが可能となり、移動時間が約5分短縮し利便性が向上します。また、走行距離が約5.5km短縮することによるCO2排出量の削減など環境負荷の軽減に貢献します。

事業概要は以下の通りです。
大阪港線の拡幅延長:約800m、拡幅幅員:2.75m
信濃橋渡り線の追加延長:約180m、幅員:8.00m
信濃橋入口の改築延長:約260m、幅員:5.75m
環状繰の拡幅延長:約710m、拡幅幅員:3.25m

大阪港線と環状線を拡幅することで、スムーズな車線変更や事故発生の抑制による交通の円滑化が可能になります。大阪港線の拡幅は、渡り線手前まで約800m区間が2018年5月に先行開放されました。

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新設する信濃橋渡り線は、環状線へのオンランプである信濃橋入口と物理的に干渉してしまいます。このため信濃橋入口を一時閉鎖し、既設入口の撤去を行って、渡り線に干渉しない西側へ線形を変え入口を再構築する信濃橋入口の改築も進めています。

大阪市西区信濃橋交差点付近の本町通(四つ橋筋─御堂筋)を22時から翌8時まで1夜間通行止にして、信濃橋入路橋桁の一括架設工事を実施します。当該事業において、交通量の多い一般道の通行止めを伴う大規模な橋桁架設は今回で最後となります。
本町通を挟んで、橋桁を載せる橋脚があります。

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橋桁を架設するための550t吊り大型クレーンの下には舗装を傷つけないための鉄板が敷かれ、この日の夜に現地で組み立てました。バランス調整のためのカウンターウエイトを積載する作業が進みます。

橋桁は、環状線拡幅のために買収した用地と大阪市が管理する環状線路下の駐車場および平面街路を一部占用したヤードで地組立しました。多軸特殊台車に載せて仮設箇所まで約150m移動し、大型クレーンにより一括架設します。

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橋桁にはワッフル型UFC床版と呼ばれるUFC(超高強度繊維補強コンクリート)を用いた軽量かつ高耐久な床版を15枚設置しています。阪神高速道路と鹿島建設が共同開発しました。UFC床版には平板型とワッフル型があり、平板型は既設橋の床版取り換えを目標に開発、玉出ランプでの実績があります。ワッフル型は新設の長大橋への適用を目標に開発され、今回の信濃橋入路が国内初適用です。今後は大阪湾岸道路西伸部での採用に向けて検討を進めます。

深夜1時20分頃、橋桁を積載した多軸特殊台車が仮設箇所の近くまで迫ってきました。

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橋桁は長さ約37m、幅員5.75m、重量約49t、鋼単純合成鈑桁です。

多軸特殊台車の長さは約11mで、7軸の台車が幅員方向に2台連結しています。目にわかる速さで移動します。

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電信柱まで数センチほどの狭小な空間を、ためらいなく抜けて行きます。

1時30分頃、仮設箇所に橋桁が姿を現しました。

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大型クレーンに玉掛けします。

2時10分頃、橋桁は多軸特殊台車を離れ、大型クレーンにより吊り上げられます。

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2時30分頃、所定の位置に降ろされました。

タイプラプス動画(35秒)です。

多軸特殊台車が退出し、外部からわかる大きな動きのある作業は完了となります。

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工事は予定より2時間ほど早く完了し、翌朝6時に道路規制が解除されました。
今回の橋桁架設について、阪神高速道路株式会社 建設・更新事業本部 大阪建設部 大阪改築事務所 川合将斗(かわいまさと)氏は次のように述べました。「非常に狭隘な都市空間での架設ということもあり、作業が終わる最後まで気が抜けませんでした。今回は架設にあたり、お客さまや沿道の皆様をはじめ、関係機関の皆様方のご理解とご協力をいただきありがとうございました。今後も安全管理に十分留意しつつ、早期完成を目指して事業を進めて参ります」

工事名:西船場ジャンクション改築事業
施工場所:大阪市西区西本町─大阪市西区江戸堀
発注者:阪神高速道路(株)
施工者:(株)横河ブリッジ、清水建設(株)ほか
完成予定:2019年度
事業費:約168億円

公式:西船場JCT|阪神高速道路株式会社