圏央道(首都圏中央連絡自動車道)は、首都圏中心部から半径約40km〜60kmの位置に環状として計画されている、延長約300kmの高速道路です。
圏央道と国道20号とを結ぶ高尾山IC(名称確定以前の仮称:八王子南IC)付近で進められている「圏央道 城山八王子トンネル工事」の見学会が開催されました。
開通時、名称は「相模原八王子トンネル」に確定します。ここでは当時の仮称「城山八王子トンネル」のままとしています。
城山八王子トンネルは、圏央道の山岳トンネルとして最長の約3,600mの長さで建設が進められています。
城山八王子トンネルにおける作業基地の入口付近が、現場見学会の会場となります。
数々の大きな重機が目を引きます。
数々のパネルが用意されています。
トンネルは、NATM(=New Austrian Tunnelling Method)工法が採用されています。砂岩や頁岩によって構成されている山を、発破や機械などで掘削しながら、掘削した部分を素早くコンクリートを吹き付けて固めつつ、ロックボルトを岩盤に打ち込み、地山の保持力を利用してトンネルを掘り進める方法です。
砂が固結してできた岩石、砂岩(さがん)です。
薄く層状に割れやすい性質を持つ岩石、頁岩(けつがん)です。
「20トン重ダンプ」です、全長10.4m、重量15.5トンとなっています。粉々になった岩をトンネルの外に運びます。
デモンストレーションが行われました。運転席は前と後の2つのハンドルを使い、シートを回転させることができます。
自由に乗車することができます。
一部はモニターにより、状況を把握できるようになっています。
「ジャンボ」です。全長13.4m、重量27トンとなっています。
トンネルを発破する前の削孔や、掘り終えた後のロックボルトを行う際、細かい穴を開けるために使用します。
工事の騒音による周辺環境への影響を最小限にするため、作業基地全体に防音設備が施されています。
トンネルの中に設置されている防音扉には、騒音を防止するためにコンクリートが吹き付けられ、防音効果がさらにあげられています。
ヘルメットなしでもトンネルの先を見ることができるように工夫されています。
ここにて「圏央道 城山八王子トンネル工事」は終了となります。
圏央道の整備により、広域ネットワークが形成され、都心への通過交通の抑制が期待されます。
早急な全線開通を望むばかりです。