中央環状品川線は、中央環状線の南側部分にあたる、整備が進む首都高速道路。
1号羽田線(上り)と湾岸線、湾岸線と中央環状品川線の接続箇所となる大井JCTでは、湾岸線東行きを夜間通行止めにして、鋼桁架設工事が行われました。
大井JCT(おおいジャンクション)は現在、1号羽田線(上りのみ)と湾岸線とを結ぶ箇所として供用されています。同じ箇所に中央環状品川線を接続することで、湾岸線と3号渋谷線・4号新宿線・5号池袋線を結ぶ中央環状新宿線とが接続することになります。
パンフレット「中央環状品川線」より引用
中央環状品川線は、1号羽田線・2号目黒線と接続しません。道路が完成して大井JCTから中央環状品川線に入ると、五反田出入口があり、その次は3号渋谷線と接続する大橋JCTとなる予定です。
大井JCTでは、巨大なクレーンを使って、湾岸線と中央環状品川線とを結ぶための橋梁がつくられています。架設工事は大がかりとなるため、深夜に4回、湾岸線と国道357号の一部を通行止めにして行われます。
この日は、4回にわたって行われた橋梁の架設の、2回目の鋼桁(こうけた)が吊り上げられます。
工事の概要等より引用
地元の人々へ現場を公開するため、作業現場の一部が開放されました。
国内最大級となる1250トン吊りクローラクレーンを使って、橋梁の鋼桁(こうけた)が吊り上げられます。クレーンは、ミックが所有するCC8800です。
クレーンは、「ブーム」とブームの先の「ジブ」と呼ばれる腕を使って鋼桁を吊り上げ、反対側に用意された「カウンターウェイト」という重りでバランスをとります。
鋼桁は、国道357号西側の作業ヤードで組立てられてました。
カウンターウェイトは、1枚あたり9.7tの板。重ねることで重さを調整をします。タイヤの大きさは約3mあります。
23時過ぎ、目で見てわかる早さで鋼桁が吊り上げられていきます。
カウンターウエイトを調整する音が響きます。
ジブは、短く垂直にするほど重いものを吊り上げることができますが、ものを遠くへと運ぶことができません。逆に、ジブを長く角度をつけるほど遠くへものを運ぶことができますが、重いものを吊り上げることができなくなります。
CC8800はブームをもっとも短くした場合に1250トンまで吊り上げることができ、ジブを108mまで伸ばすことができます。重量と距離とのバランスにより、今回は鋼桁を吊り上げるためにCC8800が使われました。
鋼桁が、今回の接続箇所へと近づいてきます。
作業する方々の目視により、慎重に作業が行われています。
0時30分、外から目で見ることができるような大きな作業は完了しました。
「大井JCT鋼桁架設工事」は、残すところ11月に2回行われます。
中央環状品川線が開通することで、「渋滞緩和」「経済力強化」「防災力強化」「環境改善」など、圧倒的なメリットが生まれます。
新宿と羽田空港との所要時間が約40分から約20分に短縮されます。