中央環状品川線は、整備が進められている中央環状線の南側部分にあたる首都高速道路。
2014年11月3日、体育の日記念として、大井北換気所で「首都高速道路 中央環状品川線トンネルウォーキング」が行われました。
抽選に応募して当選した300名が、時間ごとに分けられて参加しました。参加者は、りんかい線の品川シーサイド駅から徒歩約10分の、中央環状品川線シールドトンネル(北行)工事事務所に集合します。
10月13日に開催される予定でしたが、荒天が予想されたために延期となりました。
専用の歩道橋を渡って、大井北換気所へ移動します。
トンネルとなる中央環状品川線の、換気を行う施設となります。
ヘルメット・記念の軍手・首都高スポーツチャレンジのスタンプ台紙が配られます。
大井北換気所を見て、中央環状品川線の本線を大井JCT(おおいジャンクション)まで歩く見学ルートとなっています。
中央環状品川線は、山手トンネルと呼ばれる中央環状新宿線と高速湾岸線とを結ぶ、中央環状線の南側部分にあたる首都高速道路。現在、3号渋谷線と中央環状新宿線は大橋JCT(おおはしジャンクション)で結ばれていて、ここに中央環状品川線を接続することで中央環状線が完成します。
パンフレット「中央環状品川線」より引用
中央環状品川線の延長は約9.4kmで、うち約8.4kmは山手通りもしくは目黒川の地下を通るトンネル、約0.6kmは高架、約0.4kmは擁壁となります。
大井JCTと大橋JCTの間には五反田出入口があり、大橋JCT方面への入口と大井JCT方面への出口が設置されます。1号羽田線と2号目黒線には接続しません。
パンフレット「中央環状品川線」より引用/クリックすると拡大します
換気ファンが設置されている2階へ移動します。換気ファンを見ずに、中央環状品川線の本線へ行くこともできます。
大井北換気所の、換気ファンが設置されている箇所となります。
排気ガスを外へ出すための「換気ファン(排気)」が3基、設置されています。
換気ファンが稼働すると大きな音が発生するため、壁には防音効果のあるパネルが貼られています。
トンネルで発生した排気ガスは、換気ファンで吸い上げられ、低濃度脱硝装置とSPM除去装置できれいな空気となり、消音装置を通って排気口から上空へ放たれます。
中央環状品川線では、中目黒換気所・五反田換気所・南品川換気所の3箇所で、排気と吸気の換気が行われます。大井北換気所は、内回りの排気のみとなります。
中央環状品川線の本線がある地下へと移動します。
トンネルで火災などが発生した場合に避難する通路となります。
避難経路案内図で、避難の際に現在地がわかるようになっています。
扉の先に、中央環状品川線の本線が通っています。避難の際は、本線から扉を通って階段を上がり、地上へ出ます。
中央環状品川線の外回り(北行き)です。トンネルはライトアップされ、撮影ポイントが用意されています。
さまざまな色に変化する、幻想的なトンネルが広がります。
中央環状品川線の外回り(北行き)を、ライトアップされている箇所とは反対となる大井JCT方面へ進みます。実際の車の流れとは逆になります。
トンネルの壁に投影された映像で、中央環状品川線の概要を知ることができます。
中央環状品川線が開通することで、中央環状線という輪が完成します。このため、「ワッ!」というキャッチコピーが使われています。中央環状品川線が完成して中央環状新宿線とつながると、トンネル延長は18.2kmとなり、道路トンネルとしては日本で第1位、世界で第2位の長さになります。
山手トンネルの一部となる中央環状品川線は、2015年3月に開通します。
中央環状品川線とスポーツをかけ合わせたさまざまなパネルやイベントが用意されています。
中央環状品川線 × 陸上世界記録 1
品川線延長:約9400m × 10000m走の世界記録:26分17秒53
パネルの反対側にも記されています。
中央環状線トンネルの長さ:約18.2km × ハーフマラソンの世界記録:58分23秒
中央環状品川線×陸上世界記録 2
トンネルの高さ:約8m × 棒高跳びの世界記録:6.14m
スポーツチャレンジ A
卓球:的に当てることができればスタンプを押してもらうことができます。
スポーツチャレンジ B
射的:的に当てることができればスタンプを押してもらうことができます。
スポーツチャレンジ C
フラフープ:10回できればスタンプを押してもらうことができます。
中央環状品川線×陸上世界記録 3
トンネル幅:約9.0m × 走り幅跳びの世界記録:8.95m
スポーツチャレンジ D
ジャンプ:品川線に手形をつけることができます。
中央環状品川線×陸上世界記録 4
ハンマー投げ:86.74m
パネルから約86m離れた場所に、投げられたハンマーがありました。
ハンマー投げのパネルを振り返ります。
先は、大橋JCT方面となります。
「独立避難通路」の見学ルートが用意されています。トンネルが上下並びなど、反対側のトンネルへ避難できない区間に設置される避難通路です。
通路は暗いため、用意された懐中電灯を使って進みます。中央環状品川線における現在の位置が掲示されています。
トンネルには安全を確保するため、非常の場合に利用するさまざまな設備があります。異常を発見したら、非常電話や押ボタン式通報装置ですぐに通報します。
天井には、非常電話や非常口の位置が明確になる案内板が設置されています。
道路の反対側に非常口がある箇所に案内板が設置されています。
非常口は、250m以内に設置されています。
消化器と泡消火栓は、約50m間隔で設置されています。
振り返り、歩いてきた大橋JCT方面を見ます。トンネルの形状が四角から円形になり、シールド機を使って掘られたことがわかります。
傾斜を上り地上部分に出て、再び振り返って、大橋JCT方面を見ます。歩いてきた中央環状品川線の外回り(北行き)の上部に、中央環状品川線の内回り(南行き)があります。
先は、大井JCTとなります。大井JCTから大橋JCT方面へ向かう車は、この傾斜を下って、トンネルへと進みます。
外回り(北行き)の測道を通って、内回り(南行き)へと移動します。
大井JCTは、中央環状品川線と湾岸線とを結び、どの方向へも行くことができます。湾岸線の西行きから1号羽田線へ行くことはできません。
中央環状品川線の内回り(南行き)へ移動しました。大橋JCT方面から大井JCTへ向かう車は、トンネルから出てきてこの傾斜を上がります。
車の流れのとおり、内回り(南行き)を進みます。
大井JCTの、内回り(南行き)の分流箇所です。右へ進むと、湾岸線(西行き)の横浜方面および中環大井南出口、左へ進むと湾岸線(東行き)の千葉方面となります。西行きは2車線、東行きは1車線となっています。
湾岸線(西行き)の横浜方面へと進みます。住宅がある右側のみ、防音壁が設置されています。
電光掲示板が設置されています。今回はここまで、進むことができました。
撮影ポイントが用意されています。歩いてきた中央環状品川線を見渡します。
中央環状品川線と湾岸線(東行き)の千葉方面を結ぶ連絡路を見渡すことができます。
大井北換気所まで、地上を通って戻ります。シールド機が発進した箇所の横を通ります。
大井北換気所に戻りました。
用意されたスポーツチャレンジで、スタンプを押すことができた数により、異なる賞品を受け取ることができます。スタンプが、1個:中央環状品川線の手ぬぐい、2個:中央環状品川線の手ぬぐいと缶バッジ、3個:中央環状品川線の手ぬぐいと缶バッジと懐中電灯、となっています。
ここにて「首都高速道路 中央環状品川線トンネルウォーキング」は終了となります。
大井北換気所の真横では、トンネルの資材が運び込まれた大井たて坑と呼ばれる縦穴が、コンクリートで埋めれられていました。
中央環状品川線が開通することで、「渋滞緩和」「経済力強化」「防災力強化」「環境改善」など、圧倒的なメリットが生まれます。
新宿と羽田空港との所要時間が約40分から約20分に短縮されます。