多摩川スカイブリッジは、羽田空港と川崎臨海部をつなぐ橋梁です。2022年3月12日、「多摩川スカイブリッジ 開通式」が行われました。
これまで羽田空港跡地と呼ばれていた羽田空港周辺は、名称が「羽田グローバルウイングズ(HANEDA GLOBAL WINGS)」に変わり、羽田空港に近い立地を活かしたまちづくりが行われています。また、多摩川で羽田空港の対岸にあたる川崎市殿町は「キングスカイフロント(KING SKYFRONT)」と呼ばれ、空・陸・海すべてのルートが充実している国際戦略拠点になっています。
開通区間の広域地図 資料:川崎市
羽田グローバルウイングズとキングスカイフロントをつなぐための羽田連絡道路に架かる橋梁が、多摩川スカイブリッジです。2つのエリアを結び国際的なピジネス拠点を形成することで、競争力のある事業展開が期待されています。
10時より多摩川スカイブリッジにほど近い川崎キングスカイフロント東急REIホテルで、開通式が始まりました。主催は川崎市と東京都の予定でしたが、縮小して川崎市のみの開通式となり、来賓など関係者およそ20名が列席しました。開式、主催者挨拶、来賓挨拶、祝電披露、来賓紹介、閉式と進みます。
主催者挨拶として、福田紀彦川崎市長は「東京都との共同事業ではあるが、国の補助、神奈川県から支援を得て開通式を迎えることができた。キングスカイフロントには70の研究機関があり、開通は悲願だった。工事関係者の皆さんへは、安全で正確な工事をしていただいたことに感謝申し上げる。地域の皆様にもご理解を賜り、本当に感謝感謝しかない。平成29年に工事を着工し、台風の影響はあったが、わずか4年半という過去まれに見るスピードで橋を架けるという大事業ができた」と謝辞を述べ、「キングスカイフロントと羽田グローバルウイングズの2拠点が日本の成長を牽引するためのエリアになる。川崎の今と未来をつなぐ橋になることを祈り、そのためのエリアマネジメントを関係者と協力していく」と語りました。
来賓挨拶としては黒岩祐治神奈川県知事が「開通は感慨深いものがある。空港から歩いて10分のところに世界最先端のヘルスケアの拠点をつくるんだということを世界中へ徹底的にアピールしてきた。この橋は本当ならば大田区と川崎市が出資し、神奈川県はおカネを出す必要がないのだか、それだけの思いがあるため、特例ということで川崎市分の3分の1相当を負担した。神奈川県と川崎市が一体となることがどれだけ大きな力になることか、その成功事例だと思う」と述べました。
場所を多摩川スカイブリッジの橋上へ移し、セレモニーが行われます。テープカット、車による渡り初めと続きました。
渡り初めを終えた後、橋梁名称受賞者への記念品贈呈が行われました。受賞者および橋梁名称に応募した人のうち、中学生以下の5名への記念品贈呈となります。
同日15時、多摩川スカイブリッジは開通しました。
多摩川スカイブリッジにより羽田グローバルウイングズとキングスカイフロントが一体となり、日本の産業および経済の成長が期待されます。