首都高速中央環状新宿線(山手トンネル) トンネルウォーク 池袋〜新宿

中央環状線の山手トンネルは、3号渋谷線・4号新宿線・5号池袋線の延長約11kmを結ぶ、首都高速道路中央環状新宿線のトンネルです。開通前の山手トンネルを歩く「中央環状線 山手トンネル トンネルウォーク」が開催されました。

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中央環状線は、放射線に広がる高速道路を環状線で結ぶ、「3環状」と呼ばれる高速道路のうちの一番内側を走る道路です。2009度(平成21年度)に3号渋谷線〜4号新宿線の4.3kmが供用、2013度(平成25年度)には湾岸線へと接続する中央環状品川線の9.4kmが開通すると、全長約47kmの中央環状線が完成します。

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中央環状新宿線は延長約11kmのすべてがトンネルで、「山手トンネル」と呼ばれます。山手通りに沿った地下約30mの、片側2車線となっています。

「中央環状線 山手トンネル トンネルウォーク」は2007年(平成19年)12月8日(土)・9日(日)の二日間、中野長者橋〜東中野シールド〜西新宿緊急車両出入口の約3kmを歩く「中野会場」と、西池袋入口〜熊野町JCT〜高松緊急車両出入口の約2kmを歩く「池袋会場」の2ヵ所で、同時に開催されました。
事前にウェブサイトで予約応募をした約1万人と、周辺の住民を中心に数万枚配布されたリーフレットを持参した人々が、トンネルウォークを楽しみます。

●中野会場
中野坂上駅から徒歩約5分のところにある、中野長者橋入口(なかのちょうじゃばしでいりぐち)から山手トンネルへ入ります。

リーフレットには「混雑緩和のため10時から11時の間に受付してください」という旨が記載されています。混雑を避けるため、10時前にトンネルウォークが始まりました。

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ゲートをくぐり、坂を下ります。

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中野長者橋料金所です。

料金所を過ぎると受付があり、首都高速中央環状線に関するパンフレットやクマのハンドタオルが入った袋を受け取ります。入るためのチェックなどはありません。

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中央環状新宿線の外回りを、熊野町JCT(くまのちょうジャンクション)方面へ向かって歩きます。片側2車線の本線は、折り返してくるウォーキングの人々のために右側通行となっています。電光掲示板には「山手トンネルへ」「ようこそ」という文字が交互に表示されていました。

トンネルの形には2種類あることに気がつきます。地上から穴を掘って箱を埋めるようにつくる四角い「開削区間」と、シールドマシンで横に穴を掘り進めてつくる丸い「シールド区間」です。場所によっては、開削区間とシールド区間とのつなぎ目を見ることができます。

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トンネルは、すでに利用されている地下鉄やインフラの間をすり抜けて工事が進められました。工事の箇所により、開削とシールドとが使い分けられています。

ところどころに、地上にはどのような道路があるのかが記されています。
山手トンネルはほぼ山手通りの下を通っています。青梅街道と書いてあれば、真上には山手通りと青梅街道とが交わる場所、すなわち中野坂上の交差点があるということになります。

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中野坂上付近では、山手トンネルの上を通る東京メトロ丸ノ内線との間隔がわずか2mしかなく、計算では1.5mmを見込んでいた丸ノ内線のトンネルの沈下が1.2mmにおさまったなど、ミリ単位の非常に高い技術力を持って工事が行われました。
火災時に利用する避難口に入ることができます。

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避難口の扉をくぐると、非常電話が設置されています。

この避難口では、螺旋状の階段を上ることにより、避難することができます。

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迷わず地上へと避難できるよう工夫されています。

火災発生時に利用する、様々な防災設備を実際に触れることができます。
photo photo約50mの間隔に設置されている消火器・泡消火栓はどれも軽く、力のない方でも簡単に初期消火ができるようになっています。
自動火災探知機は、トンネル側面に約25mの間隔で設置され、赤外線により火災を自動的に感知して管制室に知らせる役割を持っています。
photo photo非常電話は100mおきに設置されています。
避難口は場所によって形状が異なるものの、どこでも迷うことなく逃げることができるよう、わかりやすいサインが掲げられています。今度は先ほどと違う避難口に入ってみます。
photo photo photo地下4階に位置するこの避難口では、大きな通路を抜けた先にある階段を上って、地上へ出ることになります。
避難口の反対側の扉は、反対車線からの避難口となります。
photo photo反対車線にのびるトンネルは歩くことができないものの、見ることはできました。内回り、西新宿JCT方面となります。
場所により銘板が取り付けられています。
photo photo建造されたタイミングによって、「公団」「株式会社」のどちらかの表記となります。
東中野シールドと呼ばれるポイントは、トンネルウォークのUターン場所と撮影スポットになっています。
photo photo先へ進むと熊野町JCT方面となります。来た道を戻ります。
中野長者橋入口を左手に見ながら、同じ外回りを今度は西新宿JCT方面へと歩きます。
車両展示コーナーでは、首都高速道路の管理や維持に必要な様々な車両が展示されていました。一番の目玉は今回、はじめて導入された首都高バイク隊のオートバイです。「警察ではないので、逮捕する権限はありません」とのことです。
photo photo photo首都高速道路パトロールカーをはじめ、たくさんの車両により道路が管理や維持されていることが理解できます。
ここにてトンネルウォークは終了となります。一般車は出入することができない西新宿緊急車両出入口が帰路となっていました。
photo photo photo最寄り駅は初台駅、もしくは西新宿五丁目駅となります。時計を見ると12時、2時間ほど歩いていたことになります。
電車を乗り継ぎ、中野会場から池袋会場へと移動します。
●池袋会場
最寄り駅の椎名町駅から徒歩約5分、会場入口である西池袋入口から入り、山手トンネルへと進入します。12時40分になっていました。

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こちらでも多くの人がトンネルウォークに参加しています。
photo photo西池袋料金所があります。多くの人が料金所の前で記念撮影をしていました。
10%勾配を下ります。
photo photo受付があり、首都高速中央環状線に関するパンフレットやクマのハンドタオルが入った袋を受け取ります。チラシのほかにWebで取った予約票も用意はしていたのですが、チェックは一切なく、自由に入ることができました。
photo photo外回り、西新宿JCT方面に入ると、すぐに撮影スポットがありました。ここから先へは歩くことができません。内回りへ移動して熊野町JCT方面へと歩きます。
トンネルは、非常に珍しい形となっています。
photo西池袋出口は丸いトンネルのシールド区間ではあるものの、出口を確保するため、丸い形を削って四角いトンネルを接合したとのことです。
車両展示コーナーでは、首都高速道路の管理や維持に必要な様々な車両が展示されています。
photo photo水噴霧設備点検車をはじめ、たくさんの車両により道路が管理や維持されていることを理解できます。
出入口付近にはトンネル信号機が設置されています。
photo photoトンネルでの火災時には道路を通行止めにして、車を出口から地上へと誘導します。遮断棒も設置されていました。
トンネルでの火災時には、トンネル内の放送に従い、350m以内に設置された避難口から避難します。
photo避難口の上には黄色い避難口強調灯が設置されています。これらは、首都高速道路独自の追加防災設備とのことです。
ウォーキングをしていると、シールド区間と開削区間の2つの方法でトンネルはつくられているということがわかります。
photo photo photo地上から穴を掘って箱を埋めるようにつくる四角い「開削区間」と、シールドマシンで横に穴を掘り進めてつくる丸い「シールド区間」です。ここでも、開削区間とシールド区間とのつなぎ目を見ることができました。
トンネルは上り坂になり、光が見えてきました。この先は5号池袋線、東北自動車道へ接続する、すでに利用されている中央環状線へとつながります。
photo photo photo熊野町JCT付近は、トンネルウォークのUターン場所と撮影スポットになっています。遠くには、5号池袋線を走る車が見えました。
トンネルウォークはここにて終了となります。一般車は出入することができない高松緊急車両出入口が帰路となっていました。
photo最寄り駅は要町駅となります。時計を見ると14時、1時間20分ほど歩いていたことになります。
開通は2007年(平成19年)12月22日。開通すると24時間365日休むことのない道路となるため、今回のトンネルウォークは本当に最後のイベントとなりました。以前、参加した「中央環状新宿線 山手トンネル プレミアムバスツアー」ではまだ工事中だった部分が完成していたため、感動することも多々ありました。
中央環状線トンネルウォークは、2007年12月8日(土)・9日(日)の二日間で、約2万5千人の方がウォーキングを楽しんだとのことです。
様々な最新の技術と多くの人の情熱があったからこそ完成した首都高速中央環状線の山手トンネル。工事は新宿から先、渋谷、そして品川へと延びていきます。渋滞の緩和や環境の改善など、様々な問題を解決する道路が、これからも発展することを願います。
公式:首都高速道路