下水道 練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事

「練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事」は、練馬区の中村地区・豊玉地区を浸水被害から守るためにつくられている下水道のトンネル工事。
大雨の際に雨水を下水道へ流すことで、浸水被害を防ぎます。地域の方々を中心とした建設現場見学会が開催されました。

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下水道局では、下水道管の能力増強、薄いの貯留施設の設置など、1時間50ミリの降雨に対応できる施設を整備し、浸水被害の軽減を図っています。見学会は、東京都下水道局による「平成21年度ポンプ施設・建設建設現場見学会」の一環として行われました。

今回の工事範囲は、中杉通りからやまもも児童遊園までの総延長約2.4kmの全路線のうち、南蔵院から環七通り手前までの延長約1.0kmの区間となります。工期は2007年(平成19年)11月から2009年(平成21年)12月が予定されています。

見学会の説明は、南蔵院という寺院の敷地の一部につくられた工事基地で行われました。

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周囲には、工事の概略がわかりやすく記された看板が掲示されています。

工事の目的や流れについて説明となります。
練馬区中村地区・豊玉地区の「浸水被害の軽減」を図ることを目的に、新しい下水道管をつくります。下水道管築造後は、暫定的に雨水の貯留管として活用されます。下水道管の全路線が完成した後、雨水は江古田川へと流されることになります。

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工事は、最初にトンネルを掘るための立坑と呼ばれる立て穴をつくります。次に、騒音低減を図るため、設備を防音ハウスで囲みます。シールドマシンと呼ばれる円筒状の機械でトンネルを掘り進みながら、セグメントというブロックを組み立て、トンネルをつくります。

実際の工事の現場を見るため、防音ハウスの中へと移動します。

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防音ハウスは幅19.9メートル、奥行32.55メートル、高さ9.35メートルあります。

「セグメント」が積まれています。セグメント5つと、小さいセグメント1つをトンネルの中で機械によって組み立てることで、外径4.5メートル、内径4.0メートルの下水管が完成します。

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セグメントは随時、トンネルの中へと送られます。

防音ハウスには様々な機械が設置されています。濁水処理プラントもそのひとつです。

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トンネルを掘り進める際に出る土砂を溜めておく残土ピットも見ることができます。溜められた土砂は、バックボウというショベルカーでタンク車に移し替えられた後、外へと運ばれます。

地下を見下ろすことができる、材料搬入口です。

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トンネルを掘るためのシールドマシンを入れた後、セグメントを搬入したり、掘り出した土砂を搬出するための穴となっています。

材料搬入口に設置された階段を使って地下へと下ります。

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材料搬入口の幅は11.7メートル、深さは床までが13.39メートル、底までは15.29メートルあります。

巨大なダクトを見ることができます。

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トンネルの中へ常に新しい空気を送り込む管となります。

下りてきた材料搬入口は南蔵院の敷地、階段の到達地点は道路の地下となります。

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掘り出した土砂を、地上まで運ぶための「ズリ鋼車」が並んでいます。ズリ鋼車は、トンネルに敷かれたレールを使い、土砂を載せて材料搬入口まで移動した後、防音ハウスの天井に設置されている天井クレーンで地上まで持ち上げられます。

トンネルの入り口付近です。ここから先は南蔵院前から環七通り方面へ向かって、バス通りに沿って内径4.0メートルのトンネルが延びています。将来は反対側には内径3.0メートルのトンネルがつくられる予定です。

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シールドマシンが掘り進んだ後を追って歩いてみます。

ズリ鋼車を牽引するバッテリー機関車が停まっていました。

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バッテリー機関車は、数台のズリ鋼車と、セグメントを載せた台車が連結されています。

トンネルが、ほぼ一直線に伸びています。掘り終わると、ここは雨水を取り込む下水管になります。総延長約2.4kmの全路線が完成すると、約25,000立法メートルの雨水を溜めることができるようになるとのことです。

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トンネルの各所に、地上の場所がわかる写真が用意されています。

トンネルの先端まで歩き、今度は入り口まで戻ることにします。6月18日現在で約400メートル掘り進むことができているとのことです。
穴を掘るシールドマシンの、後ろの部分になります。

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シールドマシンは今まさに掘り進んでいるので、外側を見ることはできません。
今回の工事で使用されているシールドマシンは泥土圧式シールド機と呼ばれ、外径4.63メートル、機長7.185メートルあります。

カッター部を回転させることで土砂を削り、スクリューコンベアで土砂を排出し、シールドジャッキでセグメントを反力にして機体を前に押し出し、エレクターでセグメントを組み立てるという4つの作業を、同時に行っていく機械です。

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シールドマシンの動作を見せてもらうことができました。

歩いてきた後方を見ると、歩いてきたトンネルと、シールドマシンを支援する様々な後続台車を見ることができます。

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シールドマシンを操作する機材となります。

セグメントの搬送と土砂の搬出が行われます。

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シールドマシンの後に5台続く台車には、それぞれ役割を持ちます。

歩いてきたトンネルを戻ります。火災に備えた消火設備が各所に設置されています。

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総延長約2.4kmの全路線では、雨水を取り込むマンホールが6箇所、下水管を点検するためのマンホールが2箇所、設置される予定になっています。トンネルの工事とは異なり、マンホールは道路を掘って施工するとのことです。

トンネルの入り口まで戻ってきました。

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下水管の深さは、地面からもっとも深いところで約11メートル、もっとも浅いところで約8メートル、平均の深さは約10メートルとなります。

ここにて「練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事」は終了となります。

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今回の整備により、大量の雨が短期間・局所的に降る、天気図による予想が困難な「ゲリラ豪雨」と呼ばれる最近の集中豪雨に負けないまちづくりが可能になります。

練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事により、浸水被害が減ることを願います。

公式:東京都下水道局