首都高講座 7限目:首都高のメンテナンス業務を体験しよう!!

首都高(首都高速道路)

首都高講座は、首都高速道路における工事の現場や施設、車両などを見学できるイベントです。
7限目は「首都高のメンテナンス業務を体験しよう!!」が行われました。

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「首都高講座 7限目:首都高のメンテナンス業務を体験しよう!!」では、首都高速道路における維持と管理について学びます。

首都高速道路本社の前へ集合、13時より開始となります。抽選に応募して当選した18歳以上の10名が参加しました。
バスに乗り、有明付近の高架の下へ移動します。

2008年8月3日、首都高速道路の5号池袋線(下り)にて発生したタンクローリー横転事故での、損壊して撤去された現場の一部が保管されています。

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燃料を積んでいたタンクローリーは、カーブを曲がりきれず横転して、側壁に衝突。約6時間、炎上しました。

火災の熱で上階の上り線の路面も損壊、鉄製の橋桁が大きく変形しています。

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事故の大きさを物語っています。

再びバスに乗り、首都高速道路の湾岸線の、葛西JCT(かさいジャンクション・当て字)の高架の下にある葛西補修基地へ移動します。

メンテナンス業務の概要を聞き、さまざまな業務を体験します。

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構造物の点検は、3つの種類に分けることができます。
巡回点検:高速上や高架下をパトロールカーによって点検する
徒歩点検:人が入れるあらゆるところから目視により点検する
接近点検:トンネルの内側や足場を利用して接近して点検する

鋼構造物の点検を体験します。
磁粉探傷試験として、電磁石式磁化装置・磁粉検査液・ブラックライトを用いて、肉眼では見ることができない鋼材の傷を検査します。

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鋼材に蛍光磁粉を吸着されて、ブラックライトで紫外線を当てると、傷がついている箇所が浮かび上がります。

コンクリートの点検を体験します。
簡易型高所用打音検査システムは、足場が設置できない場所や狭い場所、約10mまでの高いところなどでコンクリート構造物のたたき点検を行うときに用いられます。

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打撃球をストロークさせて、たたきを行い、音でコンクリート内部の欠陥を推定します。

ビデオスコープは、通常の点検で確認できない構造的に狭い箇所を調べるときに用いられます。

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簡易型高所点検用軽量ポールカメラは、足場を設置できない場所や高所を調べるときに用いられます。

高所作業車に乗り、接近点検をします。

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高架下の桁に接近します。

ハンマーを用いたたたき点検を行います。

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衝撃を与えて、損傷しているコンクリートを詳細に調べます。

安全業務を体験します。
路面凍結による事故を未然に防ぐため、凍結防止剤となる塩を散布する「湿塩車」となります。
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タンクには散布される塩が積載されています。

水は、0度以下になると凍ります。水に塩を入れると、0度よりも低い温度で凍るようになります。この性質を利用して、0度でも路面が凍らないように塩を散布します。

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塩を積載するために、クレーンが使われています。

路面を清掃するための「散水車」となります。

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道路を安全に、快適に走行するため、路面や設備の清掃も主な業務となります。

新たに導入されたマルチカーとなります。

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積載しているトイレを使うことも可能です。

首都高速道路本社の前へ戻ります。ここにて「首都高講座 7限目:首都高のメンテナンス業務を体験しよう!!」は終了となります。

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総延長約300kmの首都高速道路は、地道な点検と補修や補強により、安全な走行が守られています。