圏央道(首都圏中央連絡自動車道)は、首都圏中心部から半径約40km〜60kmの位置に環状として計画されている、延長約300kmの高速道路です。
大宮国道事務所が整備を推進している埼玉県の圏央道、川島IC〜白岡菖蒲ICの一部が「川田谷高架橋17上部建設現場見学会」として公開されました。
2010年3月28日、圏央道の川島IC(かわじまインターチェンジ)〜桶川北本IC(おけがわきたもとインターチェンジ)の延長5.7kmが開通しました。
見学会はその先となる、2012年度の開通が予定されている桶川北本IC〜桶川加納IC(おけがわかのうインターチェンジ)の一部、「川田谷高架橋(かわだやこうかきょう)」の17上部建設現場にて開催されました。
見学会が行われたのは、桶川駅から車で約15分の川田谷付近。10時から14時30分までの間、誰でも自由に見学することができます。
東北自動車道と接続する、桶川加納IC方面への橋面は完成しています。
上尾道路(あげおどうろ)や関越自動車道と接続する、桶川北本IC方面への橋面はこれからつくられていきます。
完成している橋面への昇降階段があります。
受付があります。14時まで「高所作業車試乗コーナー」が用意されています。
桶川北本IC方面へ歩いてみます。
段差があり、高さに応じてマンホールが設置されています。
工事が進むと埋設される部分を見ることができます。
行くことができる可能な位置から、歩いてきた桶川北本IC方面を望みます。
受付まで戻り、高所作業車に試乗します。
オオタカが棲む森を見渡すことができます。
高所作業車は15mの高さまで上がることができます。東北自動車道・桶川加納IC方面を望みます。
田畑の中をまっすぐに道路が延びていることがわかります。
橋面の接続部分です。
橋面の断面を見ることができます。
上尾道路・関越自動車道・桶川北本IC方面を望みます。
先の方でも橋面が完成しています。
橋面への昇降階段を上ります。
外回りの道路と内回りの道路の間にも、排水設備やメンテナンスのための検査路などがあります。
車は、向こうから桶川北本IC方面を目指して移動します。
橋面では、様々なイベントが用意されています。
10時から12時までと13時から14時まで、「測量機械体験コーナー」が用意されています。
測量機械を使い、距離当てクイズが行われています。
10時から15時まで「飲み物コーナー」「工事概要展示コーナー」が用意されています。
圏央道や川田谷高架橋の概要を知ることができます。
川田谷高架橋は、PC(Prestressed Concrete・プレストレスト コンクリート)という技術が用いられています。PCにより、圧縮には強いが引張には弱いという、コンクリートの最大の弱点を克服することができます。
鉄筋コンクリートは引張力に対して鉄筋で抵抗する構造で、多少のひび割れは避けることができません。PCはあらかじめコンクリートに圧縮応用を作用させることによって、ある程度のひび割れをコントロールすることができます。PCはタンク・建築・橋梁・防災施設など、あらゆる場所で使われています。
桶川北本IC方面へ、行くことができる箇所まで進みます。10時から14時まで「記念写真撮影コーナー」が用意されています。
橋面には、気温の変化による伸縮や、地震および車両の通行にともなう変形を吸収するための、伸縮装置があります。
先にある東北自動車道・桶川加納IC方面から、この道路を通って、上尾道路・関越自動車道・桶川北本IC方面を目指すことになります。
工事が進んでいます。
パネルが用意され、桶川北本IC方面を望んで自由に記念撮影をすることができます。
車が進む方向に合わせて、受付へと戻ります。
上尾道路・関越自動車道・桶川北本IC方面です。
多くの人が高所作業車の試乗を楽しんでいます。
東北自動車道・桶川加納IC方面です。
ここにて「圏央道 川田谷高架橋17上部建設現場見学会」は終了となります。
都心に用事のない、通過するだけの車が約6割もある現状を打破するための圏央道。CO2の削減など、最終的に自然環境を守るという観点からも、早急に整備されることを願います。