横浜環状北西線は、東名高速道路と第三京浜道路を結ぶ自動車専用道路です。
2017年12月9日、横浜青葉IC付近で「土木系女子学生のための北西線現場見学会と女性職員交流会」が催されました。
横浜市は首都高速道路会社とともに、東名高速道路の横浜青葉IC(よこはまあおばインターチェンジ)と第三京浜道路の港北IC(こうほくインターチェンジ)を結ぶ、延長約7.1kmの横浜環状北西線の建設を進めています。
横浜環状北西線の事業を題材として、横浜市では土木系・建築系女子学生に向けて見学会と交流会を開催しています。建設現場の現状を伝え、横浜市で働く魅力を感じてもらうためです。2017年1月に続く2回目となります。
事前に参加を希望した土木系学科専攻の女子学生は当日午後1時30分、横浜市緑区北八朔(きたはっさく)地区の横浜環状北西線PRルームに集合しました。
横浜市や国土交通省で働いている女性職員の挨拶に続き、横浜環状北西線の概要説明を受けます。
第一部として、北西線現場見学会が始まりました。PRルームにほど近い発進たて坑へ移動します。トンネルを掘るシールド機が組み立てられ、発進した縦穴です。
発進たて坑の中では、11月11日開催の横浜環状北西線建設現場 見学撮影会(第2回)で見た輸送車両が組み立てられています。
発進たて坑から、シールドトンネルを少しだけ歩きます。
再び発進たて坑へ向かい、地上へ戻ります。
セグメントヤードには、シールドトンネルの壁となるセグメントが用意されています。
シールドトンネルのやや中央に敷かれる、道路の基礎となる床板が積まれています。
シールド機が掘ったときに出る土砂を処理する、泥水処理施設(プラントヤード)へ向かいます。
シールド機の先端に泥水を送り込み、水圧により掘削面を安定させながら掘り進める、泥水式シールド工法が採用されています。掘削された土砂は泥水と混ぜて、ポンプを使って地上の施設までくみ上げられます。泥水は、泥水処理施設で土と水に分離されます。
一次分離機と呼ばれる泥水を土と水に分離する設備で、泥水がかく拌されています。水は再びシールド機へ送られます。
建屋を挟んだ反対側の土砂ピットでは、処理された土をトラックに移し替えられています。土は粒の大きさなどの状態を考慮しながら、各地の工事現場や埋め立てなどで利用されます。
泥水処理施設にある中央監視室へ入ります。
シールド機を制御するパネルが並びます。
建設が進む北八朔換気所へ移動します。換気所は、トンネルの中で発生した車の排気ガスをきれいな空気にして上空へ放つ施設で、火災が発生して出る煙を排出する役割も持ちます。横浜環状北西線には北八朔換気所と東方換気所の2施設が整備される予定です。
シールドトンネルと北八朔換気所は、配管の管路ダクトと換気の連絡ダクトで接続されます。
北八朔換気所の地上階には機械室と電気室、地下2階と地下1階にはトンネルの空気を吸い込む換気ファン、空気をきれいにする浄化設備、設備から出る音量を下げる消音装置などが設置されます。
地下3階には災害発生時に使用する防火用の水槽が設けられます。
管路ダクトを確認できます。
見下ろすと、地下階の一部が確認できます。
北八朔換気所の建設が進みます。2018年度に完成する予定です。
階段で地下2階に移動します。多くの柱と梁が目に飛び込んできます。
管路ダクトと換気所の接続部分です。管路ダクトは内空幅約6m、内空高約5mの躯体が、深さ約5mに設置されます。
連絡ダクトと換気所の接続部分です。連絡ダクトは内空幅約6m、内空高約4mの躯体が、深さ約6mで設置されます。
換気ファン室です。換気ファンが設置される箇所は壁が円形にくり抜かれています。連絡ダクトを通った車の排気ガスは、ここに設置される換気ファンで奥へ送られます。
円形の部分から中を覗くと、壁が角形にくり抜かれています。
先で光が降り注ぐ箇所は、排気塔ができます。きれいになった空気は排気塔から上空へ送られます。
北西線現場見学会はここまでになります。PRルームへ戻ります。
第二部として、女性職員交流会が始まりました。まずは、最前線で活躍する女性職員が、これまで経験した仕事や家庭と仕事の両立、横浜市土木職の魅力などについてプレゼンテーションします。横浜市土木職の魅力として、仕事の幅が広い、大規模事業がたくさんあることを挙げています。
続いて、ケーキを食べながらの先輩職員を囲んだグループトークです。女性の土木職として、大変なことや苦労したこと、働き方や取り組みについてなど、活発な質問が学生から先輩職員に寄せられていました。
「土木系女子学生のための北西線現場見学会と女性職員交流会」はここまでとなります。
土木の仕事を希望する女子学生の目には、横浜市の職場が魅力的に映ったのではないでしょうか。
公式:横浜環状北西線