環状第2号線(新橋・虎ノ門間)開通記念ウォーキングイベント

一般道路

環状第2号線は、江東区有明を起点とし中央区や港区などを経て、千代田区神田佐久間町を終点とする都市計画道路です。
環状第2号線の一部となる区間の開通に先立ち、2014年3月23日に環状第2号線(新橋・虎ノ門間)開通記念ウォーキングイベントが行われました。

環状第2号線は皇居を中心とした環状を描きます。新橋から神田佐久間町までの延長約9.2kmは1946年に都市計画決定、1950年に道路幅員を100mから40mへ変更して整備が進みました。1993年、起点を新橋から有明に変更し、総延長約14kmとして臨海部への延伸を図ります。

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資料:東京都

環状第2号線は通称として、有明─虎ノ門間を環二通りと呼びます。虎ノ門─神田佐久間町間のほとんどは外堀通りになります。
新橋─虎ノ門間となる第一京浜(港区新橋四丁目)から外堀通り(港区虎ノ門二丁目)までの約1.4kmの区間が、2014年3月29日に開通します。

ウォーキングイベントは、新橋側である第一京浜の交差点から虎ノ門側である桜田通りの交差点まで、地下トンネルを通る約900mの区間で行われました。

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資料:東京都

応募して当選した約1,500人はあらかじめ7グループに分かれ、時間差でウォーキングをスタートします。

集合場所となる第一京浜の交差点です。

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開通する区間を見てみます。まずは、新橋側から虎ノ門側まで、地上部道路を移動します。

環状第2号線のトンネル部は自動車専用道路です。地上の道路は新虎通り(しんとらどおり)の愛称で呼ばれ、街路樹が多い道路として整備されます。
新虎通りの先に、地上52階建て、高さ247mの虎ノ門ヒルズが建っています。高層棟の虎ノ門ヒルズ、低層棟の虎ノ門ヒルズガーデンハウス、住宅部分の虎ノ門ヒルズプレジデンスで構成されます。

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環二通りとなる環状第2号線のトンネル部は虎ノ門ヒルズの真下を通り、新虎通りは虎ノ門ヒルズを囲むように曲線を描きます。

虎ノ門ヒルズに隣接している青緑色の建物は虎ノ門換気塔です。トンネル内の空気をきれいにして空中へ放つ施設です。

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環状第2号線の虎ノ門側となる桜田通りの交差点へ着きました。ここまでが環二通りと呼ばれます。先は外堀通りにつながります。

折り返して、虎ノ門側から新橋側まで、今度はトンネル部を移動します。

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トンネルは築地虎ノ門トンネルと呼ばれます。将来的に築地─虎ノ門間を約1.84kmの地下トンネル構造で整備します。

築地虎ノ門トンネルを進みます。

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緩やかな左カーブが続きます。6%の勾配で、300m先は1車線になります。

トンネル内の火災で使われる防災設備が設置されています。泡消火栓や消火器は、トンネル火災の消火の際、当事者や発見者が使用します。

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築地虎ノ門トンネルは、地表に近いところを既設の交通などから避けながら通っています。

これより100m先で、2車線から1車線へと車線が減少します。

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トンネルにおいて事故などが発生した場合の車の退避場所となる、非常駐車帯があります。

車線減少による注意の案内板があります。

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車線が2車線から1車線へと減少しました。

非常口が設置されています。

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火災の際、扉を開き、階段で地上へと避難することができます。

地上部が見えてきました。

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天井に備わっている排煙設備(ジェットファン)は、トンネル内で火災が発生した際に煙をトンネル坑口へ送る排煙設備として使用します。常時は、換気所の吸込口方向へトンネル内の空気の流れをつくります。

先へ進むと第一京浜の交差点があり、その先は汐留になります。

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分岐する地点があり、右側が地上への出口となる汐留オフランプ(内回り)です。左側は築地まで抜ける環状第2号線の本線で、トンネルは完成しています。2016年度に湾岸道路までつながり、環状第2号線が全線開通となる予定です。

勾配を上ると、第一京浜の交差点があります。

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振り返り、新橋側から環状第2号線を見てみます。

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築地側からの本線に合流する予定の箇所が見えます。現在はまだゼブラゾーンで埋められています。

13時、ウォーキングイベントの開会式が環状第2号線と第一京浜との交差点付近で行われました。
新虎通りをパリのシャンゼリゼ通りのようにすることを目標にします。

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ウォーキングイベントがスタート、参加した最初のグループ約200人が地下トンネルへ歩き始めました。イベントとして、様々な展示やクイズラリーが用意されています。

展示1:環状第2号線事業パネル・模型展示

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クイズA:今回開通する、環状第2号線のトンネルはどこを通っていますか?
1:新宿〜渋谷間 2:新橋〜虎ノ門間 3:秋葉原〜御茶ノ水間

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答えは2 環状第2号は、有明から神田佐久間町までの全線約14kmで計画された道路です。このうち未整備の豊洲から虎ノ門間で工事が進められており、今回は、新橋から虎ノ門間が開通します。

展示2:新橋・虎ノ門地区歴史パネル展示

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クイズB:この地点の上は日比谷通りですが、下には何があるでしょうか?
1:地下鉄が走っている 2:川が流れている 3:何もない

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答えは1 日比谷通りの下には、地下鉄都営三田線が走っています。その地上と地下鉄の間を抜けるようにトンネルが通っているため、地上からトンネルの上部までの深さは1m程度しかありません。

展示3:トンネル設備パネル展示

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クイズC:トンネル内で火災等がおこった場合地上部へ逃げるための、誘導を表したマークはどれでしょうか?

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答えは1 トンネル内で火災等が起こった場合は、1のマークを探して、地上部へ避難しましょう。

展示4:埋蔵文化財出土品展示
様々な時代の出土品が展示されています。

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クイズD:環状第2号線の地上部道路の幅は何mでしょうか?
1:20m 2:30m 3:40m

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答えは3 環状第2号線のトンネルの上には、道路の幅40m(歩道部:片側5.5m〜13m)の広い道路がつくられます。東京を代表する魅力ある道路となることを目指しています。

クイズE:環状第2号線は、トンネルの上に特徴があります。どれでしょうか?
トンネルの上に 1:建物が建っている 2:川が流れている 3:高速道路がある

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答えは1 通常、道路の上には、建物を建てることができませんが、環状第2号線は、道路と建物を一体的につくることができる制度(立体道路制度)を使って、道路の上に高さ247mのビルを建てています。

展示5:公益財団法人東京都道路整備保全公社事業パネル展示
虎ノ門ヒルズの模型も展示されています。

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計画から68年以上が経ち、ようやく全線開通が見えてきました。

環状第2号線が開通することで、以下のようなメリットがあります。
・臨海部と都心部を結ぶ交通と物流のネットワークの強化
・並行する晴海通りの渋滞緩和など地域交通の円滑化
・臨海地区の避難ルートの多重化による防災性の向上