圏央道(首都圏中央連絡自動車道)は、首都圏中心部から半径約40km〜60kmの位置に環状として計画されている、延長約300kmの高速道路です。
2014年6月28日15時、圏央道の一部となる相模原愛川IC~高尾山ICが開通しました。
神奈川県と東京都をつなぐ圏央道の、相模原愛川IC(さがみはらあいかわインターチェンジ)~高尾山IC(たかおさんインターチェンジ)の延長14.8kmが供用を開始しました。
今回の圏央道の開通で、東名高速道路・中央自動車道・関越自動車道が結ばれます。
「圏央道(首都圏中央連絡自動車道)相模原愛川IC〜高尾山IC開通 中日本高速道路の高速情報」より引用・加筆
圏央道とつながるのは、東名高速道路の海老名JCT(えびなジャンクション)・中央自動車道の八王子JCT(はちおうじジャンクション)・関越自動車道の鶴ヶ島JCT(つるがしまジャンクション)です。
郊外から郊外へと移動するために都心を通っていた6割もの車の多くが圏央道へ流れることにより、都心を通る道路の渋滞が緩和されます。
この日は10時より「圏央道(相模原愛川IC~高尾山IC) 開通式」が行われました。
開通から40分ほどたった6月28日の15時40分頃、圏央道の相模原愛川IC~高尾山ICの通行です。
まずは、高尾山ICから相模原愛川ICへと向かいます。
都心方面から国道20号を進むと、高尾山ICの約1km以上手前から渋滞が発生しています。
圏央道は、海老名IC〜海老名JCTが渋滞2km、高尾山IC~相模原愛川ICは渋滞6kmとなっています。
高尾山ICの料金所を通ります。この日は大雨が降っていて、箇所によっては速度が50km/hに規制されていました。
分岐があります。左方向へ進むと「圏央道(高尾山IC~八王子JCT) 開通記念プレイベント・ウォーキング」が行われて、2012年3月に開通した中央自動車道の八王子JCT方面です。右方向へ進むと今回開通した東名高速道路の海老名JCT方面となります。
高尾山ICから圏央道の内回りへと入ります。「圏央道 相模原八王子トンネル(名称確定以前の仮称:城山八王子トンネル)工事」が行われた、相模原八王子トンネルです。長さは3,580mあります。
「ここから先渋滞」という表示があり、渋滞しています。
事故や故障の際に使用する非常駐車帯や、火災や地震の際に使う避難口が設置されています。避難口の扉を開けると、対向車線へ移動できるようになっています。
相模原八王子トンネルを抜けると、神奈川県相模原市へ入ります。
下りの勾配が続きます。
城山トンネルです。長さは420mあります。
橋を通り、相模川を越えます。長さは300mあります。
2014年度に開通する予定の、相模原IC(さがみはらインターチェンジ)へ向かう分流箇所です。
相模原ICの連絡路の下を通ります。
相模原ICと圏央道の本線の合流箇所です。
小倉山トンネルです。長さは2,100mあります。「1500m先に登り坂あり 速度低下注意」と表示されています。
小倉山トンネルの箇所は、計画の段階で、長いトンネル・谷を越える橋・短いトンネルという構成が考えられていました。
1990年前後に不法投棄が行われた結果、谷は不法投棄土で埋まります。不法投棄土の中をトンネルを通す計画も立ち上がりますが、強度に不安があるため、不法投棄土の下を通るトンネルをつくることになりました。
国土交通省 関東地方整備局 相武国道事務所 資料より引用/クリックすると拡大します
不法投棄土を避けるため、トンネルに高低差ができたのです。
トンネルに入ると、まずは下りの勾配が続くため、電光掲示板で「速度超過に注意」と表示されています。
続けて登りの勾配が続くため、電光掲示板で「速度低下に注意」と表示されています。
案内板が設置されています。相模原愛川ICまで6km・圏央厚木ICまで11km・東名高速道路の海老名JCTまで18kmの地点となっています。
先のトンネルを通ると、すぐに相模原愛川ICの出口となります。
愛川トンネルです。長さは2,680mあります。
電光掲示板には「厚木PA入口渋滞中」と表示されています。厚木PAは、同日の2014年6月28日に「全国ご当地グルメエリア」としてオープンしました。
トンネルの先には、相模原愛川ICがあります。相模原愛川ICの出口へ向かいます。
橋を通り、相模川を越えます。長さは420mあります。
「圏央道 さがみ縦貫道路 相模原愛川IC(名称確定以前の仮称:相模原IC) 建設現場」が行われた、相模原愛川ICです。
相模原愛川ICの料金所です。出口を通ります。
再度、入口を通って圏央道へ戻ります。
分岐があります。左方向へ進むと東名高速道路の海老名JCT方面、右方向へ進むと今回開通した中央自動車道の八王子JCT方面となります。
相模原愛川ICから圏央道の外回りへと入ります。「走行注意 渋滞中」という表示があり、渋滞しています。
愛川トンネルです。非常駐車帯や避難口が設置されています。
「22.0 愛川トンネル」と表示されています。圏央道がすべて開通した際の、茅ヶ崎JCTから22.0kmの地点となります。
小倉山トンネルの手前には、「この先トンネル内登り坂あり 速度低下注意」と掲示されています。
トンネルは下りの勾配の後、登りの勾配があります。
建設が進む相模原ICの連絡路の下を通ります。
案内板が設置されています。高尾山ICまで4km・中央自動車道の八王子JCTまで6km・関越自動車道の鶴ヶ島JCTまで46kmの地点となっています。
先のトンネルを通ると、すぐに高尾山ICの出口となります。
相模原八王子トンネルです。
緩やかなカーブが続きます。
トンネルの出口付近から、高尾山ICの出口となります。
先は、中央自動車道の八王子JCT・関越自動車道の鶴ヶ島JCTへと続きます。
今回の開通により、圏央道は計画のおおよそ65%にあたる約195kmが供用されました。
圏央道の整備により、広域ネットワークが形成され、都心への通過交通の抑制が期待されます。