東京都は、都市計画道路放射第35号線および放射第36号線（板橋区小茂根四丁目─練馬区北町五丁目）の整備を進めています。このうち、環八通り（環状第8号線）の下をくぐる放射第35号線の平和台トンネルが開通することを祝し、開通式が催されました。
放射第35号線は練馬区豊玉中三丁目を起点とし、板橋区新河岸三丁目を終点とする延長約8.5kmの都市計画道路です。放射第36号線と接続して都心部から埼玉県を結び、都市の骨格を形成します。放射第35号線の練馬区早宮二丁目から同区北町五丁目までの約1.4kmについて、2004年12月に事業認可を取得し、事業に着手しました。環八通りの平和台駅前交差点から国道254号までの約1.1kmについては重点的な整備を進め、2020年に暫定2車線で交通開放しています。
開通区間の地図 資料：東京都
2024年2月24日16時、練馬区平和台四丁目から同区北町七丁目までトンネル区間の平和台トンネルを含む延長570ｍについて、暫定的に上り線・下り線各1車線が開通します。地下工事の着工から11年半の開通になります。
6日前の2月18日には、開通区間でプレイベントとしてトンネルウォークが行われました。
開通区間の詳細図 資料：東京都
開通式は開通区間に程近い練馬区立北町西小学校の体育館で、同日10時より開会しました。
主催者挨拶として、東京都技監の中島高志氏は次のように挨拶しました。「能登半島地震ではいたるところで道路が寸断され、円滑な救助救援活動に支障をきたした。首都直下地震への備えとして、東京における道路整備の重要性を再認識した。東京都は渋滞解消、防災性の向上、環境改善に寄与する道路ネットワークの整備を推進している。放射第35号線は区部北西部の道路ネットワークの充実に寄与する、極めて重要な幹線道路。東京都は本路線と一体となって池袋副都心へのアクセス性向上を実現する放射第36号線の整備をはじめ、今後とも東京の持続的な発展を支え、災害に強く、そして活力あるまちづくりに寄与する道路整備を積極的に推進する」
東京都第四建設事務所長による事業報告、来賓挨拶（都議会議員・練馬区副区長・国土交通省関東地方整備局建政部長）、来賓紹介、電報披露、揮毫（きごう）者感謝状贈呈式と続きます。トンネルの銘板に揮毫した中学生2名には感謝状と銘板のレプリカが贈られました。
11時、放射第35号線の本線上へ移動し関係者18名により、はさみ入れが行われました。
引き続き、通り初めとなります。
通り初めの動画です。
この日16時、平和台トンネルを含む放射第35号線の延長570ｍが開通しました。
■開通区間の概要
路線名：東京都市計画道路幹線街路放射第35号線
区間：練馬区平和台四丁目〜同区北町七丁目（570m）
事業延長：1,330m
事業費：約370億円