東京都市計画道路放射第5号線および三鷹都市計画道路3・2・2号東京八王子線(東八道路の一部)は、東京都の区部と多摩地域を結ぶ幹線道路です。
2019年6月8日、放射第5号線および三鷹3・2・2号線の開通に先立ち「放射第5号線、三鷹3・2・2号線 開通記念式典」が行われました。
東京都はこれまで、放射第5号線および三鷹3・2・2号線のうち、杉並区下高井戸五丁目から三鷹市牟礼二丁目までの約3.6kmの区間について4車線での整備を進めてきました。
三鷹3・2・2号線は東八道路と呼ばれます。放射第5号線の通称道路名はありません。
開通する区間の詳細は以下の通りです。
放射第5号線(高井戸東区間)約0.6km:改良区間(2→4車線)
放射第5号線(高井戸西区間)約1.0km:改良区間(2→4車線)
放射第5号線(久我山区間) 約1.3km:新規開通区間
三鷹3・2・2号線 約0.7km:新規開通区間・改良区間(2→4車線)
放射第5号線(久我山区間)は、放射第5号線で唯一の未整備区間です。国道20号や東八道路などの交通渋滞を招き、東西方向の交通のボトルネックとなっていたため、早期整備が必要でした。
今回の開通は道幅の狭い下本宿通りに代わるアクセスとなり、環八通りと東八道路がより強く結ばれます。東八道路の西方面には将来、中央道と外環道(東京外かく環状道路)が接続する中央JCTに併設した東八道路インターチェンジ(仮称)を設置します。
放射第5号線は1946年3月に都市計画決定、1966年7月の都市計画変更(現ルートに変更)を経て、工事着手は久我山区間が2012年2月、高井戸西区間は2015年10月、高井戸東区間は2018年2月でした。三鷹3・2・2号線は1962年7月に都市計画決定、1966年7月の都市計画変更(現ルートに変更)を経て、2015年1月に工事着手しました。計画から70年近く経って、ようやく完成したことになります。
施工は放射第5号線が第三建設事務所、三鷹3・2・2号線が北多摩南部建設事務所です。事業費は約540億円となっています。
開通式典の開催場所は杉並区久我山一丁目地内の式典会場です。
式典として主催者挨拶、事業報告、来賓祝辞および紹介、セレモニーのテープカット、くす玉開き、通り初めで構成されます。
10時より開通式典が始まりました。
主催者挨拶として小池百合子東京都知事は次のように述べました。「放射第5号線および三鷹3・2・2号線の事業は昭和、平成、令和と半世紀に渡ってたすきをつないだ壮大なリレーで、本日はれてゴールインとなった。これも地元関係者や地権者によるご理解の賜物と感謝している。我が国の発展を牽引する新たな動脈ができた。東京の稼ぐ力をさらに高める基盤となる。2019年のラグビーワールドカップなどのアクセス向上が期待できる。周辺環境への配慮もなされ、グリーンインフラの具体例になった。この道路が周辺住民、都民、国民に末永く親しまれることを祈念する」
本線上のセレモニーエリアへ移動します。
久我山高校吹奏楽部による演奏とともに関係者9名によるテープカットとして、はさみ入れが執り行われます。
関係者が入れ替わり今度は15名による、くす玉開きへと移ります。
通り初めが始まりました。警察車両を先頭に関係者の車列が続きます。
放射第5号線、三鷹3・2・2号線は2019年6月8日15時に交通開放しました。
放射第5号線および三鷹3・2・2号線の開通で、以下のようなメリットが生まれます。
・東西方向交通の分散が図られることによる交通の円滑化
・生活道路への通過交通の流入の減少による歩行者の安全性の向上
・消防車や救急車など緊急車両の円滑な通行と災害時の避難路の確保