コミュニケーション・プラザ川崎は、NEXCO中日本がグループ一体となって進めている高速道路の建設や管理、サービスエリアの運営などについて紹介する施設です。
オープンして間もない施設「NEXCO中日本 コミュニケーション・プラザ川崎」を訪れてみました。
2012年4月16日、東名高速道路の東名東京料金所に隣接するNEXCO中日本の敷地に、コミュニケーション・プラザ川崎がオープンしました。
高速道路における歴史・さまざまな取り組み・想いを、大画面の映像やジオラマでわかりやすく知ることができます。入館は無料、開館日時は祝日・祭日を除く平日の10時から17時まで。事前に、電話での申し込みが必要となります。
エントランスロビーには、案内標識を似せた巨大な看板が設置されています。
実際に設置されている案内標識は、1.5倍の大きさがあります。記念撮影のために、日付が入っています。
エントランスから入ると、バーチャルの受付嬢が出迎えてくれます。
「NEXCO中日本のネットワーク」では、NEXCO中日本が建設・管理を行っている事業エリアを立体マップで紹介しています。2012年4月現在の高速道路が描かれていて、橙色が営業中、赤色は会社施工による建設中、桃色は新直轄による建設中となっています。
「ニッポンを動かすみち」では、日本の高速道路の発展史を写真やモノ、各時代を象徴する車と重ね合わせながら振り返ることができます。
43分の1スケールのミニカーが、年表に合わせて時代どおりに並びます。
ETCが登場する以前の、パンチカード方式や磁気カード方式の通行券が展示されています。
「NEXCOシアター」では、高速道路の建設から保全・管理、道路管制、さらには新しいサービスエリアの運営や海外事業まで、24時間365日、高速道路を支える人々の取り組みを、120インチ大画面によるドキュメント映像で紹介しています。
「トピックス」では、NEXCO中日本から、最新のお知らせやパンフレットが用意されています。「アーカイブ」では、NEXCO中日本がこれまで取り組んできた事業の映像資料を、タッチパネルで検索・閲覧することができます。
「高速道路体験ジオラマ」では、高速道路を24時間・365日ベストコンディションに保つため、NEXCO中日本が行っている保守・管理の様子や高速道路のさまざまな設備を、長さ10mのビッグジオラマでリアルに再現されています。
それぞれの再現シーンをタッチパネルで検索して、詳しい内容を知ることができます。
スケールは150分の1、高速道路の春夏秋冬が描かれ、18の施設や現場を見ることができます。ジオラマを近づいてよく見てみることにします。
「雪氷作業」が再現されています。
「舗装改良」が再現されています。
交通管理隊による「落下物処理」「事故処理」が再現されています。
「保守・点検作業」が再現されています。
「橋の補修」が再現されています。
「商業施設」が再現されています。新東名高速道路のNEOPASA(ネオパーサ)駿河湾沼津(上り線)です。
「商業施設」が再現されています。新東名高速道路のNEOPASA(ネオパーサ)浜松(上り線)です。
「除草作業」が再現されています。
「スマートIC」が再現されています。
「遮音壁工事」が再現されています。
「情報板」「料金所」が再現されています。
「最先端のみちづくり」では、高速道路建設の流れや技術を紹介しています。
新東名高速道路で使われているコンポジット舗装の実物が展示されています。280ミリmの連続鉄筋コンクリート版の上に、40ミリmの耐水密性の中間層を敷き、40ミリmの透水性+低騒音の表層を敷くことで、快適な走行が可能になっています。
真横から見ると、表層には水が流れ込む隙間があり、路面に雨水が残らない仕組みがよくわかります。
「安全なみち・快適なみち」では、高速道路のさまざまな保全・管理業務や道路管制に必要な情報の流れ・機器などを、映像や実物展示で紹介されています。
赤外線カメラを用いて、高速道路の橋梁やトンネル、のり面などのコンクリート構造物を遠望目視・非接触・非破壊で点検するための機器となります。
「みちを愉しむ」では、商業施設のコンセプトや機能などの紹介やオリジナルグッズの展示が行われています。
同じ建物の3階にある、「道路管制センター」へと移動します。交通の流れを管理する「交通管制室」と、トンネルや橋梁などの施設を監視する「施設制御室」で構成されています。
川崎道路管制センターでは東京都、神奈川県、静岡県および愛知県の高速道路、一般有料道路を担当しています。巨大なグラフィックパネルには、道路に関するさまざまな情報がリアルタイムで表示されます。
表示は、通行止め・渋滞・工事・速度規制や火災・事故・逆走車・災害・路上障害物・故障車など、多岐にわたります。
高速道路に設置されたカメラや車両検知器などから集められた情報を分析し、グラフィックパネルに表示します。センタースタッフが状況を適切に把握して、道路交通板に表示したり事故処理の指示を出します。
高速道路に設置されている非常電話をかけると、道路管制センターへとつながります。警察官も常駐し、交通事故の対応などにあたります。ラジオやインターネットにおける交通情報は、ここから送られています。
ここにて「NEXCO中日本 コミュニケーション・プラザ川崎」の見学は終了となります。
NEXCO中日本における、高速道路の「みち」に対する想いが手に取るようにわかる施設となっています。大人から子どもまで楽しめるので一度は行ってみることをおすすめします。
ご丁寧に案内してくださいました館長の倉内様へ、心より感謝いたします。