東京外かく環状道路 東名JCT工事現場見学会

東京外かく環状道路(外かん)は、都心部から半径約15kmの位置に環状として計画されている、延長約85kmの道路です。
2018年8月1日、東名JCT予定地で「東京外かく環状道路 東名JCT工事現場見学会」が行われました。

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高速道路部と一般道路部を合わせて「東京外かく環状道路(外かん)」と呼び、高速道路部の路線は「東京外環自動車道(外環道)」と呼びます。

外環道は現在、東名JCT(仮称)─中央JCT(仮称)─大泉JCTを結ぶ約16.2kmの整備が進んでいます。完成すると、E1東名自動車道(東名高速)、E20中央自動車道(中央道)、E17関越自動車道(関越道)がつながります。

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東名高速から関越道まで、現在は環状八号線を利用して約60分かかっていますが、外環道を利用すると約12分で移動できるようになります。
2020年東京オリンピック・パラリンピックまでの開通を困難とし、開通時期は現在のところ未定になっています。外環道予定地全体における用地取得が2018年2月現在で約9割と厳しく、また、高度な技術を必要とするトンネル工事の調整に時間がかかっているためです。

東名JCT予定地にある東京外かく環状道路のPRルームで、国土交通省の担当者から工事概要の説明を受けます。

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本線トンネルの延長は、約16.2kmです。シールドマシンと呼ばれる円筒型の掘削機で、片側3車線の道路となる外径15.8mのトンネルを構築します。トンネルの大部分は、約40mよりも深い大深度地下を通ります。

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東名JCTから北へ向かう「北行トンネル」と、大泉JCTから南へ向かう「南行トンネル」を、両方向からそれぞれ2機のシールドマシンで掘り進めます。2機のシールドマシンは、東名JCTの東名たて坑から約9.2km、大泉JCTの大泉たて坑から約7.0km掘削して、井の頭通り付近の地中で接続します。
北行トンネルのシールドマシンは「がるるん」、南行トンネルのシールドマシンは「みどりんぐ」という愛称で呼ばれています。

工事用通路を通り、工事現場へ移動します。

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実物大の本線トンネル断面が描かれています。
シールドマシンは前面についた回転するカッターで地中を掘り進めながら、同時に、セグメントと呼ばれるパネル13個をリング状に組み合わせてトンネルを構築します。トンネルの中央には床版を設置し、床版の上部が車道、下部は避難用通路になります。

セグメントストックヤードへ移動します。

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セグメントストックヤードでは、使用するセグメントを保管します。工場からトレーラーで搬入したセグメントを荷卸し、積み込んで貯蔵、たて坑へ送ります。最大で14リングのセグメントをストックできます。

トンネルの標準部で使用するRCセグメントが積まれています。鉄筋コンクリート製で、剛性が大きく耐圧縮性や耐久性に優れています。桁高650m、幅1600mm、延長4052mmです。
セグメントは施工する場所の目的や条件により、RCセグメントの他に、重荷重部の合成セグメント、横連結坑や地中拡張部の鋼製セグメントを使用します。

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セグメントは使用時に、セグメント搬送装置から40t天井クレーンで吊り上げ、地下の自走式台車に積んでシールドマシンまで輸送します。

見学用ステージへ移動します。高台から東名JCTの工事現場を一望できます。

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中央には、シールドマシンがトンネルを掘り進めていった、たて坑ヤードがあります。セグメントなどの資材はたて坑ヤードから搬入し、シールドマシンから送られてくる土砂はたて坑ヤードから搬出します。

たて坑ヤードから、土砂が流れる黄色のベルトコンベヤが出ています。奥に見える青色のラインが入った擁壁は東名高速道路です。

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ベルトコンベヤで運ばれた土砂は、防音ハウスの中にある土砂ピットへ送られ、ダンプトラックで搬出します。防音ハウスの中は、2017年8月2日に行われた「国土交通Day 夏休み親子見学会」で見ることができました。

たて坑へ移動します。

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ここでは2017年2月19日に「東京外かく環状道路(関越~東名) シールドマシン発進式・シールドマシン公開」が行われました。

たて坑からは、地下を見下ろすことができます。

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エレベーターに乗り、たて坑の下へと移動します。北行トンネルのシールドマシンがるるんのイラストが掲示されています。

地下に到着しました。円筒形の、シールドトンネルの坑口が続きます。

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セグメントや床版などの資材を地上から坑内へ降ろす資材リフトや、ベルトコンベアで運ばれた土を地上へ運ぶベルトコンベアなどを確認できます。

北行トンネルを進みます。トンネルの上部に設置されている緑色のダクトで、絶えず新鮮な空気が送り込まれています。

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工事が進むと、舗装の後、3車線の道路がつくられます。

床版が設置されている先端に到着しました。

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がるるんが「0090」と言っています。東名JCTの坑口から、セグメントが90リング目であることを示しています。セグメント1リングの幅が1.6mなので、たて坑から約144mの地点となります。

シールドマシンの後方となるこの場所では、側壁コンクリートの打設、中壁の設置、床版の設置が進みます。

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先は、シールドマシンの後方台車が続き、シールドマシンがるるんが大泉JCT方面へ、井の頭通り付近を目指し掘削しています。
「東京外かく環状道路 東名JCT工事現場見学会」はここまでとなります。

参加者には、東京外かく環状道路のトンネル工事にまつわる「トンネルカード」が1枚、配布されました。見学を重ねることで、数種類あるカードを集めることができます。

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今回の現場見学会は、見学家の小島健一氏が主催して行われました。「大人が大興奮の「社会科見学」ツアーの仕掛け人、小島健一氏の今年の夏のオススメは?」でも取り扱われています。

工事の概要は以下の通りです。
工事名:東京外かく環状道路 本線トンネル(北行)東名北工事
発注者:中日本高速道路株式会社 東京支社
受注者:株式会社大林組、西松建設株式会社、戸田建設株式会社、佐藤工業株式会社、株式会社錢高組JV

公式:東京外環プロジェクト