横浜環状北西線 シールド機到達 現場見学会

 横浜北西線

横浜環状北西線は、東名高速道路と第三京浜道路を結ぶ自動車専用道路です。
2018年9月7日、横浜市都筑区東方町の到達たて坑ヤード内で、報道機関に向けて「横浜環状北西線シールド機到達 現場見学会」が行われました。

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横浜市と首都高速道路会社は、東名高速道路の横浜青葉IC(よこはまあおばインターチェンジ)と第三京浜道路の港北IC(こうほくインターチェンジ)を結ぶ、横浜環状北西線の建設を進めています。

開通すると、東名高速道路と横浜港の所要時間が約40分〜約60分から約20分に短縮します。

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横浜環状北西線の延長約7.1kmのうち、約4.1kmがトンネル部となり、約3.9kmはシールド機と呼ばれる円筒型の掘削機で造られます。最深部は地下約65mとなります。

シールド機は、直径約12.6m、全長約13m、重量約1,800t、総推力約18,000tです。前面についた回転するカッターヘッドで地中を掘り進めながら、壁となるセグメントを組み立て、外径12.4m、内径約11.5mのトンネルを構築します。

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2017年3月27日に行なわれた「横浜環状北西線 シールド機発進式・マシン見学会」より、緑区北八朔町の発進たて坑から都筑区東方町の到達たて坑までの3890mを2機のシールド機で掘削してきました。港北行のトンネルをつくる首都高速道路の青色のシールド機と、青葉行のトンネルをつくる横浜市の緑色のシールド機です。
先行して、港北行のシールド機が2018年8月9日に到達しました。平均月進325m、一日に最大約20mを掘削しました。

現場見学会の概要説明は、14時から到達たて坑手前の開削トンネルで始まりました。

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シールド機、高架部、たて坑内を移動して見学します。

まずは、シールド機を見ます。
開削トンネルの先には、掘削を終えた港北行のシールド機が現れました。「祝 シールド機到着」のパネルが掲げてあります。

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東名高速道路の横浜青葉IC・JCT側から第三京浜道路の港北IC・JCT側へ向かうときに通行する、港北行のトンネルを掘り終えたシールド機です。

到達した港北行シールド機の左側では、青葉行シールド機の到達準備が進められています。青葉行シールド機は2018年9月4日時点で3890mのうち3800mを掘削、9月中に到達する予定です。
港北行シールド機と青葉行シールド機は、到達の方法が異なります。

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港北行シールド機は、到達たて坑の直前に約1.6mの側壁と支保工が用意され、壁を突き破るイメージで到達しました。
これから到達する青葉行シールド機は、到達たて坑の手前に約1.2mの側壁と、バルクヘッドと呼ばれる茶筒のような遮断壁があり、支保工で支えています。バルクヘッドの中には流動化処理土が入っています。
青葉行シールド機は到達した際、バルクヘッドで覆われるためカッターヘッドを見ることができません。

港北行シールド機のカッターヘッドに残されたわずかな青色の塗装が、トンネル掘削の凄まじさを物語っています。

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今後、港北行シールド機はすべて解体されます。青葉行シールド機は内側の部品が撤去され、外側はそのままトンネルの一部となります。

次に、高架部を一望できる場所へ移動します。シールドトンネルを抜けると「横浜環状北西線 多軸式特殊台車による送り出し架設」や「横浜環状北西線建設現場 見学撮影会(第3回)」で見た、横浜港北IC・JCTに続く高架部へつながります。

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横浜環状北西線の完成予定模型が用意されています。
トンネルの坑口付近には、トンネルの空気を入れ換える東方換気所が整備されます。横浜環状北西線は2箇所の換気所が造られる予定です。

最後に、到達たて坑を見ます。
シールド機が到達するためのたて穴です。

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先ほど横から見たシールド機を、上から見ることができます。道路と換気所をつなぐ、換気のための四角いダクトを確認できます。

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工事が終盤を迎える頃、到達たて坑は地下を見ることができなくなります。
「横浜環状北西線シールド機到達 現場見学会」はここまでとなります。

■工事の概要
工事名:高速横浜環状北西線シールドトンネル(港北行)建設工事
発注者:首都高速道路株式会社
施工者:大成建設・佐藤工業・東洋建設JV