リニア中央新幹線 山梨県内高架橋(利根川公園交差部) 報道公開

リニア中央新幹線

JR東海が事業を進めるリニア中央新幹線は、時速500kmで走行する超電導リニアモーターカーにより、品川ー名古屋間を最速で40分、品川駅ー大阪間を最速67分で結ぶ新幹線です。品川駅ー神奈川県駅ー(山梨リニア実験線)ー山梨県駅ー長野県駅ー岐阜県駅ー名古屋駅を結びます(中間駅名はすべて仮称)。
山梨県で工事を進めているリニア中央新幹線の高架橋が公開されました。

山梨県富士川町の利根川公園では、上空を交差するリニア中央新幹線の高架橋が構築されています。

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高架橋の両端はどちらもまだ先へ繋がっていませんが、将来、この高架橋の上をリニア中央新幹線が走行することになります。

実験線の42.8kmを含め、山梨県内では83.4km(地上区間27.1km、トンネル区間56.3km)を整備。駅1箇所、変電所3箇所、保守基地3箇所、非常口(山岳部)9箇所を設置します。延長285.6kmのリニア中央新幹線全体は約86%がトンネル区間で、地上区間は約40kmにとどまることから、地上区間のほとんどは山梨県内ということになります。

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資料:JR東海
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資料:JR東海
公開された高架橋は甲府盆地の南西部を通る地上区間の一部で、山梨県駅から長野県駅方面へ約10kmの位置になります。

2023年5月30日、高架橋がほぼ完成したことを受け、報道陣と地元住民に公開されました。リニア中央新幹線における高架橋の工事状況を報道公開することは初めてとなります。

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2020年7月に着工、2022年3月から橋脚の工事が進み、2023年6月に竣工します。用地の確保などで地元の協力が得られたため、利根川公園の交差部を先行して工事を進めました。高架橋の一部を先行することで、今後の工事における知見や技術の蓄積を図ります。

高架橋は高さ約21m、長さ75.6m、幅15.8m、勾配は25.1‰(パーミル)あります。1000m進むと25.1m登る(下る)急な勾配といえます。

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資料:JR東海
約38m間隔の橋脚で橋桁を支えます。

橋桁の上部には、従来の鉄道のレールに相当する「ガイドウェイ」を敷設します。また、全体を覆う「防音防災フード」が設置されます。フードに覆われるため、リニア中央新幹線の車窓からは景色を見ることができないとされます。

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資料:JR東海
橋桁の内部、ガイドウェイの真下には、走行に必要なケーブルなどを添架する空間が確保されています。

工事用の仮設階段で橋桁の上部へ移動します。橋桁の上部は上り線と下り線の走行路が確保されていて、上り線となる品川方は急な下り勾配になっています。

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それぞれの両端には、ガイドウェイと防音防災フードを設置するための鉄筋を確認できます。

品川方の端から周囲を眺めると、一面に甲府盆地が広がります。

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開通すると、右方向にR=8,000(半径の長さ8,000m)のカーブが続き、先に山梨県駅が設置されます。

上り線となる名古屋方は、急な上り勾配になっています。

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名古屋方の端から周囲を眺めると、南アルプス国立公園の山々が連なっています。

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南西約1.5km先には工事が進む第一南巨摩トンネルの坑口を確認できます。
今後は橋桁上部の施工や、高架橋の延伸整備を行います。

今回の工事についてJR東海 山梨東工事事務所の中川隆広所長は「地域住民の理解と富士川町の協力により、先行して高架橋の工事を進めることができた。他の区間も準備が整ったところから工事を進め、早期開業に向けて全力で取り組んでいきたい」と話しました。

リニア中央新幹線は大井川の水が減少するという指摘から静岡県内における着工の見通しが立っていませんが、JR東海は早期の開業を目指して、山梨県内など静岡県以外で用地の確保や工事などを進めています。

工事の概要は以下の通りです。
発注者:東海旅客鉄道株式会社
施工者:名工建設株式会社・株式会社早野組
工事場所:山梨県南巨摩郡富士川町

公式:リニア中央新幹線|JR東海